自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

生活動作に基づく股・足関節・ステッピング戦略の促し方

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平衡保持のためには、感覚(視覚、体性感覚、前庭覚)を利用するだけではなく、運動戦略も行われることが必要になります。今回、生活動作に基づく股・足関節・ステッピング戦略の促し方について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 生活動作に基づく股・足関節・ステッピング戦略の促し方

文献

運動戦略

運動戦略は、

支持基底面上で重心を維持するために用いられる典型的あるいは共同的パターンである。
それらは反射的あるいは随意的ではなく、自動的として特徴づけられる。

脳卒中リハビリテーション

とあります。
バランスをとるために必要な自動的な運動パターンといえます。

足関節戦略

足関節戦略は、運動・動作が足関節を中心に行われる際、支持基底面上で重心維持のために用いられる運動パターンです。
足関節戦略を有効に利用するには、膝関節、股関節、体幹の安定性が重要になります。
この戦略では、小さなゆっくりとした揺れの運動を制御するのに必要になります。
例としては安静立位が挙げられ、列に並んでいる時などに生じる小さな揺れを制御するのに効果的です。
支持面が硬く、足長に対して長い場合に効果的です。

股関節戦略

股関節戦略は、運動・動作が股関節を中心に行われる際、志々岐底面上で重心維持のために用いられる運動パターンです。
股関節戦略は、支持面が足長に対して短い、もしくは柔軟なな場合、安定性を維持するために効果的となります。
股関節戦略は大きい、速い揺れの運動を制御するのに必要になります。
また、足関節戦略では不十分な場合にも用いられます。
この戦略は速さと広い範囲で行えるため、重心が支持基底面の外側境界に達したときに頻繁に用いられます。

ステッピング戦略

足・股関節戦略が効果的ではない、もしくは効果的でないと認識されると、支持基底面は重心の動きの方向に延長され、ステッピング戦略が生じます。
足を一歩踏み出すことによりバランスを維持します。
歩行中に各足を動かす時に効果的に用いられます。

バランスのための予測制御

足・股関節・ステッピング戦略は、重心運動に対する反応性の応答になります。
実際の動作では、予測的な制御も含まれます。
予測制御により、動作に先行して重心運動を軽減させることが可能です。
安定性維持のためには、以前の経験が非常に重要となります(姿勢制御に必要な筋活動の適切な順序と程度を決定するために)。
必要な筋活動量が誤認識されると、過剰もしくは不十分な修正生じる可能性があります。
例として、引っ張りながら扉を開けるのに、後方に体重移動を始めますが、扉が思ったよりも軽すぎた場合、修正しすぎることで後方へのバランスの崩れをおこすかもしれません。

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生活動作に基づく運動戦略の促し方

バランス戦略の再教育では、生活動作において戦略が使用されているか、戦略の有効性(反応が遅れていないか、危険性はないか)、戦略が適切かどうか、を評価します。
これらは動作観察により行われます。

足関節戦略を促すには、硬い支持面上で、小さな体重移動が必要な課題を行います。
小さな体重移動は範囲の限定されたリーチ動作が有効かもしれません。
例えば、物品を片付けるために戸棚に手を伸ばす、押入れの上の棚に洗濯物を片付けなどがあります。

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股関節戦略を促すには、狭い支持基底面上で大きな体重移動を必要とする課題を行います。
例えば、膝を伸展位で固定せず、引き出しや押入れに手を伸ばす動作があります。
股関節屈曲は前方への体重移動を相殺するために必要な動きです。

ステッピング戦略を促すには、支持基底面の外側に体重を移動させる課題を行います。
例えば、物品を床から拾うために支持基底面外にリーチするなどがあります。

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