自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

ADL遂行中の体幹運動とその制御

【スポンサーリンク】

ADL動作において、体幹運動の制御が困難であれば、機能的な自立が阻害されます。アDL動作では様々な体幹運動の制御が必要であり、ADL観察ではどのような体幹運動のパフォーマンスがなされているかを評価する必要があります。今回、ADL遂行中の体幹運動とその制御について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 ADL遂行中の体幹運動とその制御

文献

ADLと体幹運動

体幹運動の制御は、複雑な四肢の活動を制御するために必要で、複雑な行為の技術を獲得するためにも必要です。

脳卒中片麻痺者の体幹屈曲、伸展筋の弱化は、バランス、安定性、機能障害に影響することが考えられます。

体幹運動の評価は、歩行、バランスなどと有意に相関があります。

個別の体幹運動を評価することも大切ですが、ADL観察において体幹運動の制御を評価することも必要です。

ADL遂行中に観察される体幹運動

食事:
 体幹屈曲、伸展:
  ・食べ物を口に入れるときに、皿の上に口を持っていくために、前方への体幹運動   (体重移動)が生じる。
  *熱いもの、液体のものは皿への屈曲は増加する。
  *屈曲を増加させることで、取りこぼしを減らすことが可能。
 体幹回旋:
  ・正中線を超えたもの(例えば調味料)をとるさいに屈曲または伸展を伴う。
 側屈:
  ・腕の長さを超えた範囲の調味料に手を伸ばす際にみられ、下部体幹は最初から使  用され場合により回旋も伴う。
  ・床に物が落ちたものを拾う際、上部体幹は初めから使用されることがある。

整容:
 口腔ケア:
  体幹屈曲:
   ・衣服の上に歯磨き粉や唾液をこぼさないように、等尺性の制御により洗面台に   かがむ姿勢をとる。
   ・口をゆすぐ際、体幹屈曲が増す。
  体幹伸展:
   ・前方の位置から、体幹の再調整に必要。
   ・洗面台に置かれている上部の物品をとる。
  体幹回旋(屈曲伴う):
   ・物品操作と反対の手で蛇口の操作をする。
 整髪:
  体幹屈曲、伸展:
   ・洗髪で等尺性に使用。
   ・櫛を使用する際に、屈曲、伸展により頭皮と櫛を接触させる。
  側屈:
   ・洗髪や整髪の際に頭部の位置を保持するために使用する可能性。

更衣:
 上衣(かぶりシャツ):
  体幹屈曲:
   ・膝上のシャツの操作。
   ・袖口に腕を入れ、膝方向に腕を伸ばすとき。
  体幹伸展:
   ・袖を引き上げる。
   ・シャツに頭を通す。
  回旋(伸展を伴う):
   ・後方へのリーチ。
   ・シャツの向きを整える。
   ・ズボンにシャツを入れる。
  前開きシャツ:
   体幹屈曲:
    ・膝上にシャツを適切に位置付ける(着衣の準備)
    ・腕を袖に通す。
    ・ボタンを留める。
   体幹伸展:
    ・前の姿勢からの体幹の再調整。
   回旋(伸展を伴う):
    ・頭部後方へリーチし、シャツの襟をつかむため反対側の肩に手を伸ばす、そ     れを反対に引っ張る。
    ・ズボンにシャツを入れる。

 下衣(座位):
  体幹屈曲:
   ・足方向へ手を伸ばす。
  回旋(屈曲を伴う):
   ・反対側の足へ手を伸ばす。
  体幹伸展:
   ・前の位置からの体幹の再調整。
  側屈:
   ・足を組む。
   *足を組む動作では、重心の後方移動による後方への転倒を防ぎながら、体幹を   屈曲位に保つ必要あり
   ・ズボンを臀部と腰の上に通す、下ろす。

【スポンサーリンク】
 

排泄:
 側屈:
  ・衣類の操作。
  ・排泄後の後始末。
 回旋(伸展伴う):
  ・体を横切りトイレットペーパーにリーチする。
 体幹屈曲
  ・自己導尿。
  ・排泄後の後始末。

入浴:
 体幹屈曲、伸展:
  ・下肢へのリーチ。
  ・そこから姿勢を戻す。
 回旋(屈曲を伴う):
  ・反対側の下腿と足部の洗体。
 回旋(伸展を伴う):
  ・後方リーチによる背部と頸部の洗体。
 側屈:
  ・下部体幹は陰部と肛門周囲の洗体に必要。 
  ・上部体幹は下肢側面の洗体に必要。

【スポンサーリンク】