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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

機能解剖学に基づく棘上筋の評価とストレッチ・リラクゼーション

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肩関節の拘縮を引き起こす要因のひとつに、筋肉によるものがあります。今回、機能解剖学に基づく棘上筋の評価(圧痛の取り方、伸張性)について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 機能解剖学に基づく棘上筋の評価とストレッチ・リラクゼーション

引用・参考文献

 

棘上筋について

棘上筋は腱板の上面に位置しており、作用は肩関節外転、上腕骨頭を関節窩に引きよせる支点形成の役割があります。
棘上筋の肩関節外転作用は、上腕骨頭中心から停止部までの距離がく、筋力としてはそあまり強くありません。よって三角筋の機能低下があると、外転機能は著しく低下します。
肩の挙上角度を大きくしていくと、長さ張力曲線の関係で棘上筋機能も徐々に低下します。
三角筋の収縮により生じる上腕骨頭の上方偏位力の制動は、棘上筋よりも棘下筋・小円筋・肩甲下筋で有意との報告があります。

屍体を用いた研究では、肩関節外転運動に伴う下方偏位力は、全ての外転角度において、棘上筋よりも棘下筋、肩甲下筋の方が大きかったと報告している。つまり、三角筋とのフォースカップル機構は、棘上筋単独ではなく他の健板と協調しながら作用すると考えられる。

肩関節拘縮の評価と運動療法 P96

棘上筋腱は肩関節の回旋軸を前後にまたぎ大結節(一部小結節)に付着し、回旋軸の前方を走行する前部線維は内旋運動、後方を走行する後部線維は外旋運動に作用します。
筋の生理的横断面積の70%が棘上筋実質部の前1/3に集中していたとされており、肩関節挙上において、最大荷重、最大応力、弾性係数が棟上筋腱の前1/3 で高いとの報告もあります。

棘上筋の評価:圧痛の取り方

棘上筋の圧痛は、棘上窩の内側1/4に生じることが多くあります。
前部線維は上角付近、 後部線維は肩甲棘の上縁が多くなります。

前部線維の圧痛評価
①棘上窩を触診し、上角部付近まで進めます。
②肩関節伸展・ 内転・外旋方向に誘導すると、前部線維が緊張(伸張)し、圧痛部位を確認しやすくなります。

後部線維の圧痛評価
①棘上窩を触診し、肩甲棘上縁まで進めます。
②肩関節伸展・内転・内旋方向に誘導すると、後部線維が緊張(伸張)し、圧痛部位を確認しやすくなります。

棘上筋の評価:伸張性

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伸張性の評価では、座位にて肩甲骨の固定を肩関節外転45° で行います。

前部線維の伸張性
①肩関節外旋30° を開始肢位とします。
②そこから内外転0°まで誘導します。
判定:内外転0°まで到達しない場合、棘上筋前部線維の伸張性低下を疑います。

後部線維の伸張性
①肩関節内旋30°を開始肢位とします。
②そこから内外転0°まで誘導します。
判定:内外転0°まで到達しない場合、棘上筋後部線維の伸張性低下を疑います。

棘上筋のリラクゼーション方法

圧痛所見、筋緊張の評価から筋の攣縮を明確にしておきます。
下記の方法をリズムよく行い、筋緊張・圧痛の改善が見られるまで行います。

開始肢位:
背臥位にて対象者の上肢を治療者の大腿部に乗せ、治療者の手は、棘上筋の緊張を触診し、もう一方の手は前腕を軽く把持します。

棘上筋前部線維:
①肩関節軽度外旋、肩甲骨面上での内転を他動的に誘導します。
*棘上筋前部線維が伸張します。

②肩関節内旋と肩甲骨面上での外転の自動介助運動(5〜10%程度の強度)を行い、前部線維の収縮を触診します。


棘上筋後部線維:
①肩関節軽度内旋、肩甲骨面上での内転を他動的に誘導します。
*棘上筋の後部線維が伸張します。

②肩関節外旋と肩甲骨面上での外転の自動介助運動(5〜10%程度の強度)を行い、後部線維の収縮を触診します。

棘上筋のストレッチ

ストレッチでは、等尺性収縮運動を行った後、自動介助運動に切り替え、その筋の動かせる範囲にわたり筋収縮を誘導することがポイントです。
動作をリズムよく反復し、筋の伸張性が得られるまで行います。

開始肢位:
背臥位にて筋を伸張位とし、筋短縮を確認します。
治療者の手は、棘上筋の緊張程度を確認し、もう一方で前腕を把持します。

棘上筋前部線維:
①肩関節軽度外旋位から肩甲骨面上での内転を他動的に誘導します。
*前部線維の伸張に伴い緊張が高まります。

②ある程度伸張された肢位で、肩関節内旋方向、肩甲骨面上外転の等尺性収縮(10 〜20%程度の強度)を行い、筋腱移行部に伸張刺激を加えます。

棘上筋後部線維:
①肩関節軽度内旋位から肩甲骨面上での内転を他動的に誘導します。
*前部線維の伸張に伴い緊張が高まります。

②ある程度伸張された肢位で、肩関節外旋方向、肩甲骨面上外転の等尺性収縮(10 〜20%程度の強度)を行い、筋腱移行部に伸張刺激を加えます。

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