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肩前上方の痛み(肩甲下筋、腱板疎部、上腕二頭筋長頭腱)と上腕骨頭変位の運動学的評価

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肩前上方の痛み(肩甲下筋、腱板疎部、上腕二頭筋長頭腱)を引きおこす原因のひとつに、上腕骨頭の変位があります。今回、肩前上方の痛み(肩甲下筋、腱板疎部、上腕二頭筋長頭腱)と上腕骨頭変位の運動学的評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 肩前上方の痛み(肩甲下筋、腱板疎部、上腕二頭筋長頭腱)と上腕骨頭変位の運動学的評価

肩前上方の痛みと上腕骨頭変位の関係性

肩甲下筋、腱板疎部の痛みでは、動的な要素として上腕骨の前方への過剰な滑り運動が挙げられます。
肩関節運動時に上腕骨頭の前上方への変位は、不安定性が要因となる場合は肩関節外転・外旋運動時に発生し、肩関節後方軟部組織の伸張性低下が要因となる場合は肩関節挙上位での内旋でも発生します。

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上腕骨頭と関節窩の位置関係では、上腕骨頭の前方変位は上腕二頭筋長頭腱を伸張するため、伸張位で摩擦ストレスが加わります。

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上腕骨頭変位の運動学的評価

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肩甲上腕関節のアライメント評価を行っていきます。アライメント異常を定量的に測定する方法困難なため、load and shift testを応用した評価を用います。
上腕二頭筋長頭腱に対するストレスを考慮し、上腕骨頭前方変位が内旋位で生じているのか、もしくは外旋位で生じているのかを評価します。
外旋位で上腕骨頭の前方変位が生じている場合、前方不安定性や後方軟部組織の拘縮が混在している可能性があります。
一方、内旋位で上腕骨頭の前方変位が生じている場合、前方軟部組織の拘縮が疑われます。

①背臥位あるいは座位を開始肢位とします。
②一方の手で肩甲骨と鎖骨を上方から固定し、もう一方の手で上腕骨頭 を把持し、後方に押しこみます。
解釈:後方への上腕骨頭の移動時のend feelを評価し、上腕骨頭後方移動の感触が大きく、違和感が消失の際には上腕骨頭の前方変位があると考えます。
*通常のload and shift testでは、 骨頭を前方に移動させた際の位置関係を評価していますが、このテストでは後方に移動させた際の位置関係を評価しています。

上腕骨頭前方変位に対するトリガー組織判別テスト

対象となる組織は腱板筋で、対象となる症状は肩前上方の痛みと内旋、外旋制限です。
①端座位あるいは背臥位を開始肢位とします。
②一方の手で肩甲骨を固定し、もう一方で上腕骨頭を把持し後方に骨頭を押し込みます。
③押し込める感じがあれば、そこから腱板筋群の同時収縮を促します。
解釈:上腕骨頭後方移動の感触があれば、上腕骨頭の前方変位があると捉えます。
アライメントを修正して同時収縮を促し、 疼痛が改善がみられれば、上腕骨頭前方変位が疼痛の原因と考えられ ます。
*動的安定化機構の改善により疼痛が改善するかを判断しています。

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引用・参考文献