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膝前面(脛骨粗面・膝蓋靱帯・膝蓋支帯)の痛みと股関節伸展筋筋力低下の運動学的評価

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膝関節前面の痛み(脛骨粗面・膝蓋靱帯・膝蓋支帯)を引きおこす原因のひとつに、股関節伸展筋の筋力低下があります。今回、膝前面の痛み(脛骨粗面・膝蓋靱帯・膝蓋支帯)と股関節伸展筋筋力低下の運動学的評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 膝前面(脛骨粗面・膝蓋靱帯・膝蓋支帯)の痛みと股関節伸展筋筋力低下の運動学的評

膝前面の痛みと股関節伸展筋の筋力低下の関係性

股関節伸展筋(大臀筋)はスクワットなどの動作において股関節伸展モーメントを生み出し、動作中の骨盤前傾位保持に作用します。大臀筋の筋力低下が生じると、骨盤後傾し、後方重心となりやすいため、膝関節伸展モーメント増大により膝関節前面に伸張ストレスが生じます。
股関節伸展筋の筋力低下は、脛骨粗面・膝蓋靱帯・膝蓋支帯の痛みを引き起こす可能性があります。

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股関節伸展筋筋力低下の運動学的評価

股関節伸展筋には主なものとして大殿筋があります。筋力評価は徒手筋力検査法(MMT)に準じて実施しますが、股関節・膝関節の角度に注意して行います。
股関節伸筋群には大殿筋のほかにも大腿二頭筋長頭、半腿様筋、半膜様筋、大内転筋後頭があります。
大内転筋後頭は大腿二頭筋と走行が似ており、股関節伸展の作用を強く有します。

股関節屈曲75°からの伸展運動では,ハムストリングスと大内転筋は同じ程度,または双方で伸展トルクの約90%を生む.

運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略 P227

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大殿筋の筋力評価・トレーニングとして臨床的によく用いられているものにはブリッジ動作が簡便性の点からも多いと思われます。ブリッジ動作では大殿筋に加えて、ハムストリングスや背筋群の筋活動を強く反映してしまうといえます。
そのため、大臀筋をできるだけ単独収縮させる評価方法として、
①ベッド上背臥位にて下腿(膝以遠)をベッド端から降ろします。
②その肢位から床を押しながらブリッジ動作を行います。
*この時、床に体重計を載せておくと、大臀筋の筋力を数値化することが可能です。

このような肢位では、大臀筋の筋活動は増加し、背筋群やハムストリングスの筋活動は減少します。また頭部を挙上により、背筋群(脊柱起立筋) の筋活動は大きく減少し、大臀筋の筋活動が増加するとされています。
これらのことから、大殿筋を優位に評価・測定する際には、膝関節屈曲位、股関節伸展位とし、 ハムストリングス・大内転筋後頭の筋活動を減少させ、股関節伸展運動を行います。
逆に、ハムストリングス・大内転筋後頭の筋力評価・測定する際には、股関節屈曲75°における股関節伸展運動での筋力評価を行います。

大臀筋のトレーニングの注意点

大臀筋のトレーニングにおいては、ハムストリングスの活動を抑えたり、多裂筋の過剰収縮による腰椎の前弯、骨盤前傾を抑えながら、できるかぎり大臀筋単独による筋収縮を促していく必要があります。

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引用・参考文献