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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

膝関節内側の痛みと膝関節屈曲拘縮の運動学的評価

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膝関節内側の痛みの原因の一つに、膝関節屈曲拘縮が考えられます。膝関節の屈曲拘縮は半膜様筋・腓腹筋内側頭の過緊張や、内側板半月板の不安定性を増大させる可能性があるためです。今回、膝関節内側の痛みと膝関節屈曲拘縮の運動学的評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 膝関節内側の痛みと膝関節屈曲拘縮の運動学的評価

引用・参考文献

膝内側の伸長ストレスと膝関節屈曲拘縮

膝内側(半膜様筋、腓腹筋内側頭)の伸長ストレスが出現する原因のひとつとして、膝関節の屈曲拘縮があります。
膝関節の屈曲拘縮などにより膝関節の伸展制限が起こると、膝関節の静的安定化機構である靭帯は弛緩し、その安定性は損なわれます。
不安定になった膝関節の安定性を代償するために、半膜様筋や腓腹筋内側頭の同時収縮が過剰に行われ、その部位への筋性の疼痛が引き起こされることがあります。

happyhealth.hatenablog.com

 

膝内側(内側半月板)の圧縮ストレスと膝関節屈曲拘縮

内側半月板は膝関節内側への圧縮(+剪断)ストレスにより損傷をきたしますが、圧縮ストレスが増大する原因としては、膝関節の内反が考えられます。
また、膝関節屈曲拘縮などで膝関節が伸展できずに軽度屈曲位となると、静的安定化機構の靭帯の緊張が低下し、膝関節の側方への安定性が損なわれ、膝関節内側への圧縮ストレスは増大します。

happyhealth.hatenablog.com

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膝関節屈曲拘縮の運動学的評価

膝関節伸展制限の原因としては、膝関節屈伸軸の後方にある組織(半膜様筋、腓腹筋内側頭など)の短縮や伸長性の低下が考えられます。
不動4週間で40%程度が筋性の要素との報告があり、なかでも半膜様筋の影響が大きいと考えられています。
膝関節屈伸軸の前方の要素としては、膝蓋骨(膝関節伸展機構)の可動性低下が考えられます。

膝関節屈曲拘縮の評価:flexion contracture sign

①背臥位にて下肢を脱力させます。
解釈:股関節外旋(+)で膝関節伸展制限が生じている可能性があります。

膝関節屈曲拘縮の評価:heel height difference

①腹臥位にてベッド端から足部を出します。
②膝関節伸展位で脱力させます。
解釈:左右の踵の高さを測定(cmで)し、踵の高さが高い方が膝関節屈曲拘縮が存在します。1cmの差は関節可動域1°分になります。
*股関節の内外旋が生じると、踵の高さが変化するため、代償動作に注意します。

半膜様筋、腓腹筋内側頭に対するトリガー組織判別テスト

半膜様筋
①背臥床位にて膝関節屈強運動を自動介助で行います。その際半膜様筋の収縮に伴う外側方向への移動を誘導します。
腓腹筋内側頭
①腹臥位にて足関節底屈運動を行い、その際に腓腹筋内側頭の収縮に伴い、膝窩内側で半膜様筋の深層に入る動きを誘導します。
解釈:半膜様筋、腓腹筋内側頭の圧痛が消失し、膝関節伸展可動域が改善すれば、半膜様筋、腓腹筋内側頭の過緊張が原因として考えられます。
*下腿外旋アライメントの異常がある場合、外側の大腿二頭筋などの影響が大きくなるため、膝関節のアライメントに注意しておく必要があります。

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