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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

膝内側、外側の痛みと下腿の回旋異常の運動学的評価

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膝内側(内側側副靭帯、鷲足、半膜様筋・腓腹筋内側頭)、外側(後外側支持機構、大腿二頭筋)の痛みがある場合、その原因のひとつに下腿の回旋異常が挙げられます。今回、膝内側、外側の痛みと下腿の回旋異常の運動学的評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 膝内側、外側の痛みと下腿の回旋異常の運動学的評価

膝内側の伸長ストレスと下腿の回旋異常

膝内側の伸長ストレスが出現する原因として、下腿の回旋異常があります。
膝関節の内側に位置する内側側副靭帯、鷲足、半膜様筋、腓腹筋内側頭などは、下腿外旋の制動作用を有しています。そのため下腿の過外旋となるアライメントになっていると、これらの組織への伸長ストレスが増強します。

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後外側支持機構への伸長ストレス、大腿二頭筋への摩擦ストレスと下腿の回旋異常

後外側支持機構に伸長ストレスが加わる原因として、下腿の回旋異常(過外旋アライメント)によることが考えられます。
また、アライメント異常は内旋作用のある半膜様筋や膝窩筋の機能低下を引き起こすことも考えられます。

下腿の回旋異常の運動学的評価

下腿外旋の原因として、
①下腿内旋作用のある鷲足、腓腹筋内側頭、半膜様筋の収縮不全による下腿内旋不足
②下腿外旋作用のある大腿二頭筋腓腹筋外側頭の伸長性低下による(下腿を後外側に引く)過外旋位
③内反変形や靭帯損傷からの膝関節屈曲拘縮
などがあります。
下腿回旋異常があると、外旋制動のために膝窩筋は過剰収縮を強め、過緊張となります。
また、外旋制動作用のある半膜様筋も過剰収縮することで過緊張となります。

下腿回旋異常の評価:Q-angle

①背臥位または座位で、上前腸骨棘〜膝蓋骨中央を結ぶ線と、脛骨粗面〜膝蓋骨中央を結ぶ線のなす角度をゴニオメーターを使用し計測します。
解釈:男性の正常値は11.2±3.0°、女性の正常値は15.8±4.5°です。
*下腿外旋位では脛骨粗面が外側に変位するため、Q-angleの増加がみられます。
*信頼性が十分ではなく、様々な所見から総合的に判断するようにします。

下腿回旋異常の評価:前内側回旋不安定性テスト(AMRIテスト)

①背臥位にて膝関節90°屈曲位を開始肢位とします。
②脛骨上端を把持し、前内側へ引き出します。
解釈:健側と比較し、脛骨が過剰に前内側へ引き出されれば陽性となります。
*前内側不安定性テスト陽性の場合、内側側副靭帯の後斜走繊維束の損傷が考えられます。

下腿回旋異常の評価:後外側回旋不安定性テスト(PLRIテスト)

①背臥位にて膝関節90°屈曲位を開始肢位とします。
②脛骨上端を把持し、後外側に押し込みます。
解釈:健側と比較し、脛骨が過剰に後外側へ落ち込めば陽性となります。
*開始肢位をとることは、後外側の不安定性を増すためです。
*膝窩筋(内旋作用あり)の損傷により、さらに過外旋します。

下腿回旋異常の評価:半膜様筋のトリガー組織判別テスト

①背臥位にて膝関節屈曲運動を自動介助で行い、その際、半膜様筋の収縮に伴う外側への移動を誘導します。
解釈:半膜様筋の圧痛消失、膝伸展制限が変化すれば、半膜様筋の過緊張による痛みや下腿回旋異常への影響が考えられます。
*半膜様筋の停止腱は、膝窩部で靭帯などに付着するため、半膜様筋の過緊張は膝窩内側の痛みや下腿の回旋異常の原因となることがあります。

下腿回旋異常の評価:膝窩筋のトリガー組織判別テスト

①腹臥位にて下腿内旋運動を自動介助にて行います。その際、収縮に伴う筋腹中央への移動を誘導します。
解釈:膝窩筋の圧痛が消失し、下腿回旋運動の変化があれば、膝窩筋の過緊張による疼痛(膝外側)や下腿回旋異常の影響が考えられます。

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引用・参考文献