自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

肩上方の痛みと棘上筋の疼痛誘発テスト

【スポンサーリンク】

肩上方に痛みがある場合、原因の一つとして棘上筋の痛みが考えられます。棘上筋の疼痛には伸張ストレス、圧縮ストレス、剪断ストレスが関与していることが考えられます。今回、肩上方の痛みと棘上筋の疼痛誘発テストについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

 肩上方の痛みと棘上筋の疼痛誘発テスト

肩上方の痛みと力学的ストレス

肩上方に関する力学的ストレスには、上肢下垂位では上肢の重みにより伸張ストレスが加わります。
上肢挙上では肩関節上方組織が肩峰に入り込む際に圧縮ストレスが生じます。
さらに上肢を大きく挙上させることで、圧縮ストレスに剪断ストレスが生じます。
伸張ストレスにより痛みが生じている場合、棘上筋、棘下筋、肩甲上神経の問題が考えられ、圧縮ストレスと剪断ストレスにより痛みが生じている場合、棘上筋、棘下筋、肩峰下滑液包の問題が考えられます。

棘上筋の解剖学的評価

棘上筋は肩甲棘棘上窩から起始し、上腕骨大結節に停止します。支配神経は肩甲上神経で、主な作用は肩関節外転です。
棘上筋などの腱板(ローテーターカフ)は肩甲骨関節窩に上腕骨頭を求心位に保つ役割があります。
肩最大挙上時には上・下関節靭帯の緊張により安定しますが、中間域では腱板筋の働きによる安定化が図られる必要があります。
上肢挙上位から下垂位に下ろすときには、棘上筋や棘下筋には遠心性収縮による負荷が加わり、強い牽引力による影響が考えられます。

棘上筋の触診

棘上筋は表面から直接触れることは難しさがあります(僧帽筋中部線維と三角筋に覆われている)。
起始部の触診では、肩甲骨他動内転により僧帽筋の緩みを作り棘上筋の触知が可能になることがあります。
停止部では、肩峰下での陥凹に指を触れることで、三角筋、腱板表層の軟部組織を介して触知可能です。

【スポンサーリンク】
 

棘上筋の疼痛誘発テスト:Drop arm sign

①検者は肩関節外転位で他動的に保持します。
②腕を保持するよう指示し、腕を離します。

解釈:肩関節外転位保持不能、または疼痛が生じた場合陽性。
*外転位保持には棘上筋により上腕骨頭を求心位に保つ必要があり、棘上筋損傷では筋力低下により外転位保持不能または収縮時痛が起こります。
*感度は低く、損傷があっても陰性となる場合があります。特異度は比較的高く、陽性の場合、棘上筋の損傷の可能性が高くなります。

棘上筋の疼痛誘発テスト:empty can test

①検者は肩関節外転位、肘関節伸展位、前腕回内位で他動的に保持します。
②検者は前腕遠位部で肩関節内転方向に抵抗を加えます。
解釈:疼痛(+)、または肩関節外転位保持不能であれば陽性。
*①の肢位により上腕骨内旋しますが、外旋位だと上腕二頭筋長頭腱による上腕骨頭の上方変位を抑制できるため、棘上筋の作用を上腕二頭筋が代償することが考えられます。
*外転位保持には棘上筋により上腕骨頭を求心位に保つ必要があり、棘上筋損傷では筋力低下により外転位保持不能または収縮時痛が起こります。
*感度はDrop arm signよりは高いとされています。

棘上筋の疼痛誘発テスト:full can test

①検者は肩関節外転位、肘関節伸展位、前腕回外位で保持します。
②検者は前腕遠位部で肩関節内転方向に抵抗を加えます。
解釈:疼痛(+)、または肩関節外転位保持不能であれば陽性。
*①の肢位は上腕骨外旋しますが、これにより上腕二頭筋長頭腱による棘上筋の補助作用が生じ、疼痛が生じにくくなります。
上腕二頭筋長頭腱炎がある場合、テスト陽性になることがあり、鑑別が必要になります。

関連記事

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

参考文献