自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

関節リウマチとADLー肩関節障害を中心にー

【スポンサーリンク】

関節リウマチにおける肩関節障害があるとADL動作の阻害要因となり、それはQOLの低下につながります。関節リウマチにおけるQOL評価については過去の記事で扱いましたが、今回は、関節リウマチにおける肩関節障害とADLについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

目次

関節リウマチとADLー肩関節障害を中心にー

参考文献

村澤 章「関節リウマチ患者における肩のトラブル」Journal of CLINICAL RIHABIRITATION Vol.23 No.10 2014.10

関節リウマチで障害されやすいADL

関節リウマチでは、その治療目標が臨床的寛解、構造的寛解、機能的寛解であり、ADLまたはIADLの維持・改善は機能的寛解に関連します。
関節リウマチで障害されやすいADLとしては、
①床からの立ち上がり
②タオル絞り
③前開きシャツのボタン閉開
④階段昇降
⑤物の運搬
⑥下衣着脱
洗顔
かぶりシャツの着脱
⑨整髪
⑩洗体(背中)
⑪グラスの水を飲む
などがあります。
これらのうち、肩関節に関連するADLとしては、「下衣着脱」「かぶりシャツの着脱」「洗体(背中)」「整髪」があります。

 

肩関節障害と把持力の関係

水越ら(2004)が行った調査では、自立度の低いADLとして「床からの立ち上がり」「タオル絞り」「ねじ蓋閉開」「爪切り」「洗髪」が挙げられ、これらのADLとリーチ機能、把持パターン、握力、ピンチ力との関連の検討では、肩関節障害により低下するリーチ機能は「爪切り」「洗髪」と強い相関があり、リーチを必要としない「タオル絞り」「ねじ蓋閉開」においても有意差が認められたとの報告があります。
このことから、肩関節や肘関節などのリーチ機能に関する障害があると、把持能力などにも影響することが示唆されています。これは、固定作用としての機能が果たせなくなるからとされています。

【スポンサーリンク】
 

肩関節障害への対応とリハビリテーションの考え方

疼痛に対しては薬物治療が中心となりますが、局所的に関節炎が残る場合、消炎鎮痛剤やステロイドの関節・腱鞘内注入も行われます。
関節拘縮に対しては関節保護の指導や薬物療法運動療法、装具療法などが行われます。
病期の初期では、疼痛が強い場合肩関節内転、内旋、屈曲位をとることが多く、肩の軽度外転位を保つように指導します。
運動時間は疼痛が少ない午後や夕方に行い、ROM訓練やストレッチは患者が痛みに耐えうる範囲で行うようにします。肩甲上腕関節に拘縮があっても肩甲骨により代償動作が起こるため、肩甲骨を保持して行うことが大切です。
ADLは片手でも可能ですが、疼痛側の上肢を使用しないと拘縮が進行してしまうため、自主的に関節運動を行う必要があります。この場合、自動運動のみでは可動範囲に左右差ができてしまうため、自動介助運動や、棒体操などを行います。

happyhealth.hatenablog.com

状態に応じて長柄付き髪ブラシ、長柄付き洗体ブラシ、ソックスエイド、リーチャーなどが適用されます。現在は100円均一店においても便利で使用しやすい道具があるため、利用していきます。

【スポンサーリンク】