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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

Zarit介護負担尺度日本語版の概要と評価方法、結果の解釈

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認知症の家族評価として、Zarit介護負担尺度日本語版(J-ZBI)、またその短縮版(J-ZBI_8)とがあります。今回、Zarit介護負担尺度日本語版の概要と評価方法、結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

Zarit介護負担尺度日本語版の概要と評価方法、結果の解釈

引用・参考文献

荒井由美子ら「Zarit介護負担尺度日本語版の短縮版(J-ZBI _8)の作成: その信頼性と妥当に 関する検討」日本老年医学会雑誌 40巻5号 2003.9

http://www.ncgg.go.jp/topics/documents/Arai_Press_20140822.pdf

家族の介護負担について

介護負担とは、

親族を介護した結果, 介護者が情緒的,身体的健康,社会生活および経済状態 に関して被った被害の程度

Zarit介護負担尺度日本語版の短縮版(J-ZBI _8)の作成: その信頼性と妥当に 関する検討

となっています。
また介護負担について、

 

Personal  strain(介護そのものによって生ずる負担)とRole strain(介護者が介 護をはじめたためにこれまでの生活ができなくなることより生ずる負担)の2因子がある

Zarit介護負担尺度日本語版の短縮版(J-ZBI _8)の作成: その信頼性と妥当に 関する検討

としています。
認知症者の介護負担増悪のリスク因子としては、認知症の重症度やADL能力ではなく、問題行動の程度だとされています。
そのようなことからも、家族介護負担を評価し、家族支援を行うことは非常に重要といえます。

Zarit介護負担尺度日本語版の概要

Zaritによって開発され、身体的負担、心理的負担、経済的困難などの総合的な介護負担を評価できる尺度です。
日本語版では妥当性、信頼性が確認されています。
評価項目は22項目あり、短縮版では8項目で、自己記入式の質問票を用います。
各項目に対し、0:思わない、1:たまに思う、2:時々思う 3:よく思う 4:いつも思うの5段階で採点していきます。

評価項目

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1 介護を受けている方は、必要以上に世話を求めてくると思いますか
2 介護のために自分の時間が十分にとれないと思いますか
3 介護のほかに、家事や仕事などもこなしていかなければならず「ストレスだな」と思うことがありますか
4 介護を受けている方の行動に対し、困ってしまうと思うことがありますか
5 介護を受けている方のそばにいると腹がたつことがありますか
6 介護があるので家族や友人と付き合いづらくなっていると思いますか
7 介護を受けている方の将来どうなるのか不安になることがありますか
8 介護を受けている方があなたに頼っていると思いますか
9 介護を受けている方のそばにいると、気が休まらないと思いますか
10 介護のために、体調を崩したと思ったことがありますか
11 介護があるので自分のプライバシーを保つことができないと思いますか
12 介護があるので自分の社会参加の機会が減ったと思うことがありますか
13 介護を受けている方が家にいるので、友達を自宅に呼びたくても呼べないと思ったことがありますか
14 介護を受けている方は「あなただけが頼り」というふうにみえますか。
15 今の暮らしを考えれば、介護にかける金銭的な余裕はないと思うことがありますか
16 介護にこれ以上の時間はさけないと思うことがありますか
17 介護が始まって以来、自分の思い通りの生活ができなくなったと思うことがありますか
18 介護を誰かに任せてしまいたいと思うことがありますか
19 介護を受けている方に対して、どうしていいかわからないと思うことがありますか
20 自分は今以上にもっと頑張って介護するべきだと思うことがありますか
21 本当は自分はもっとうまく介護できるのになあと思うことがありますか
22 全体を通してみると、介護をするということはどれくらい自分の負担になっていると思いますか(0:全く負担ではない、1:多少 2:世間並み、3:かなり、4:非常に大きい)

評価項目(短縮版)

短縮版の評価項目は、4、5、6、9、12、13、18、19です。
このうち、Personal  strain(介護そのものによって生ずる負担)に当てはまるのは4、5、9、18、19で、Role strain(介護者が介 護をはじめたためにこれまでの生活ができなくなることより生ずる負担)に当てはまるのは6、12、13となります。

結果の解釈

各項目の得点を出すことで、Personal  strain(介護そのものによって生ずる負担)とRole strain(介護者が介 護をはじめたためにこれまでの生活ができなくなることより生ずる負担)のうち、どこに家族が介護負担があるか知る手掛かりになります。
また作業療法などのリハビリテーションアプローチにより、介護負担がどのように変化したかを捉えることができます。
荒井の報告によると、短縮版(J-ZBI_8)にて13点以上( 32点満点)だと介護者の抑うつ症状の存在の可能性があるとしています。

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