自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

関節拘縮の原因と「ミラクルグリップ」による手指拘縮改善への効果

【スポンサーリンク】

関節拘縮があると、日常生活上の様々な場面で動作遂行を制限します。今回、関節拘縮の原因と手指拘縮改善に効果がある「ミラクルグリップ」について、文献などを参考にまとめていきたいと思います。

 目次

関節拘縮の原因と「ミラクルグリップ」による手指拘縮改善への効果

引用・参考文献

関節拘縮の原因

関節拘縮は、皮膚や皮下組織、筋肉、腱、靭帯、関節包などの軟部組織に由来したものをさし、軟部組織の伸張性の低下が原因になって生じると考えられている。

①皮膚性拘縮
 皮膚、皮下組織の伸張性低下によるもの。

②筋性拘縮
 筋繊維の伸張性低下によって生じ、筋線維の短縮や萎縮が原因となります。
 関節の長時間の固定でも起こり、筋膜の変化も加わり、結合組織性の関節可動域制限 も合併する。

③結合組織性拘縮
 靭帯、腱、腱膜などの結合組織の伸張性低下によるもの。腱膜の癒着・瘢痕化、皮下 組織、筋膜、滑膜や関節包の変化にもよる。

④神経性拘縮
 神経疾患由来のもの。疼痛による筋スパズム持続、脳卒中なのど中枢神経系疾患での 痙縮や筋緊張亢進によるもの。

 

脳卒中での痙縮による関節可動域制限

脳卒中の場合、痙縮による筋収縮の持続が関節の不動に関係すると言われています。
緊張の高い手の傾向について、

 相対的に屈筋群・内転筋群をはじめ屈筋支帯や手掌腱膜の緊張亢進を伴う。そのため、手関節は掌屈方向に固定され、手根骨、中手骨、指骨は内転屈曲、橈側方向に変位しやすい。また、母指球筋群や小指球筋群、手内筋群は扁平化し、同時に皮膚や軟部組織、指腹も柔軟性を失うため、対象物に応じて皮膚の変形やゆがみをつくり出すことができなくなってしまう。

臨床OT ROM治療 P94

とあります。
内転、屈曲方向の強い力は手背部にも影響を与え、手に関連した支持機構全てが過剰連結することになります。固く握りしめられた手は、十分な開き、閉じができなくなります。
拘縮手ではひどい場合爪先が皮膚に食い込み、衛生状態が悪くなることで悪臭や感染症を引き起こすこともあります。

【スポンサーリンク】
 

手指拘縮を改善する「ミラクルグリップ」

ミラクルグリップは高反発性と圧力のランダム性を兼ね備えたクッショングリップです。
握る力が効率よく手指を刺激すると共に、圧力が変化しながらさまざまな方向へ返ってきます。
ミラクルグリップには適度な反発力を有する立体網状クッションが使用されています。このクッションは、高反発性に加えて動揺性つまり不安定に揺れる特性を持たせてあります。握った圧力が、効率よくランダムな方向に常に変化しながら手指に返ってくるのです。

ミラクルグリップホームページより引用

ミラクルグリップを握ることにより、ポリエチレンの開こうとする力が常に抵抗し、無意識レベルで手指の反復運動を行うような刺激が脳に伝達する効果があります。
ミラクルグリップを1日24時間装着を1〜2ヶ月継続した結果、約8割程度の対象者に拘縮が改善した(おそらく程度は様々)とされています。
拘縮だけでなく、悪臭や感染症も防ぐことができる点においても優れているといえます。

f:id:happyhealth:20170608202920p:plain

出典:ミラクルグリップ40 取扱説明書

f:id:happyhealth:20170608203009p:plain

 出典:ミラクルグリップ40T 取扱説明書

両者の差は、40Tでは装着・脱着がし易いようにマジックテープで留められるようになっており、拘縮がより強固な場合は40Tの装着が行いやすいといえます。
また拘縮が軽めの方にはミラクルグリップ60という、直径6㎝の商品もあります。

脚・膝・脇・腕用のミラクルグリップ

f:id:happyhealth:20170608204034p:plain
出典:ミラクルグリップ200 取扱説明書

ミラクルグリップと文献による検証

学術発表にて、ミラクルグリップについて書かれているものがあったので紹介します。
回復期病棟に入院している脳血管疾患、進行性神経疾患で、手指拘縮を認める患者に、1ヶ月、24時間ミラクルグリップを装着した結果、拘縮の軽減、表情や手指衛生の改善が得られたとしています。

ミラクルグリップの効果として、クッションの強い反発力と圧力のランダム性が、上肢全体・顔面の血流を増加させ、脳血流も増加することを示している。また筋電図では、上肢屈筋群だけでなく伸筋群の筋活動量も増加すると報告している。今回の ROM や表情の改善も同様の作用によるものと考える。また手指衛生の改善は、グリップのもつ高い通気性・抗菌消臭作用が拘縮改善と相まってもたらした効果と考えられる。

中枢神経疾患由来の手指拘縮に対する高反発クッショングリップの使用経験

【スポンサーリンク】