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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

脳卒中片麻痺者の手指変形と拘縮

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脳卒中片麻痺者の手指では、麻痺側筋、痙性、固縮などの問題によって、手指に変形や拘縮を起こすことがあります。今回、脳卒中片麻痺者の手指変形と拘縮について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

脳卒中片麻痺者の手指変形と拘縮

参考文献

新版あります

extrinsic plus hand

手掌内の筋には外在筋と内在筋があり、外在筋(深指屈筋、浅指屈筋、総指伸筋、長母指屈筋、長・短母指屈筋、長母指外転筋など)が優位な場合、尺骨神経麻痺での鷲手のような手の形をとります。
外在筋に対して、内在筋である虫様筋や骨間筋は拮抗できず、IP関節が屈曲し、伸筋の伸びに対してMP関節伸展で取り戻そうとします。
脳卒中では中大脳動脈領域の梗塞や、内包、被殻周辺の病巣では、上肢近位の麻痺が遠位よりも軽く、鷲手様の形をとることが多く見られます。
extrinsic plus handはVolkman拘縮や尺骨・正中神経麻痺による鷲手もその形をとります。

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出典:脳卒中最前線 第3版

 

intrinsic plus hand

外在筋に比べ内在筋(主に虫様筋、骨間筋)が優位となり、その付着部の総指伸筋、深指屈筋も関係し、MP関節屈曲、IP関節伸展(過伸展)となります。

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出典:脳卒中最前線 第3版

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thumb in palm

母指屈曲、内転位となっている状態になります。
母指に付着する筋のなかで、母指を手掌から離す筋(長・短母指伸筋、長母指外転筋、短母指外転筋、母指対立筋、長掌筋)よりも、母指屈筋・内転筋群(長母指屈筋、短母指屈筋、母指内転筋)が優位な場合、にみられます。

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出典:脳卒中最前線 第3版

伸展拘縮

伸展拘縮は伸展位(過伸展位)で拘縮を起こした状態であり、屈曲することが困難になります。intrinsic plus handは一種の伸展拘縮となります。
弛緩性麻痺で関節可動域訓練が十分にできていない場合、動かさないことにより浮腫が生じ、血管外に出た血漿成分が繊維化することで拘縮を起こしやすくなります。
MP、IP関節では不活動性の関節炎が起き、それの繊維化や癒着で伸展位のまま拘縮となります。一度拘縮を起こすと改善は困難なため、日常的な関節可動域訓練が大切になります。
肩手症候群では、痛みが強く、関節可動域訓練が行えない場合があり、また浮腫も存在しているため、伸展拘縮を起こす場合があります。

伸展拘縮と屈曲拘縮の混合した変形

swan neck変形
PIP関節の過伸展拘縮がある状態です。
虫様筋、骨間筋の痙性出現よりも、深指屈筋の回復が上回る、もしくは先行する際にみられます。

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出典:脳卒中最前線 第3版

boutoniere(ボタン穴)変形
深指屈筋筋力<虫様筋、骨間筋の痙性によりDIP、MP関節に過伸展拘縮となります。

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出典:脳卒中最前線 第3版

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