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意識障害の発生メカニズムとJCSによる評価、結果の解釈

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意識障害の発生メカニズムと意識障害の評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

意識障害の発生メカニズムとJCSによる評価、結果の解釈

引用・参考文献

意識障害の定義

意識障害は、意識混濁(外界を認知する覚醒度の変化)と意識変容 (刺激の受容と反応が狭く限局し、歪曲されるような変化)の両者が混在された形で生じる。

よくわかる失語症高次脳機能障害 P421

意識混濁は、意識水準の変化ともいわれ、外からの刺激に対する反応の低下や、呼吸器・循環器 ・自律神経系の変化を伴うことが多くあります。
意識変容は、意識的経験の変化ともいわれ、対象者の精神状態や言動の不安定さ・多動・自律神経系の変化等がみられます。
どちらも脳の器質的異常にとともにみられることが多く、身体的・内分泌的異常や精神疾患が原因となることもあります。
どちらにしても脳に機能低下があることに変わりはなく、可逆的変化が起こりうるため、認知症などの非可逆的疾患との鑑別が必要になります。
意識混濁、意識変容を表す言葉は以下のようなものがあります。

「意識混濁」

「意識変容」

明識困難状態

昏蒙状態

傾眠

昏眠

昏睡

せん妄

もうろう状態

夢幻状態

アメンチア

酩酊

 

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意識障害の発生メカニズム

luriaは脳機能の基本的単位として、注意・覚醒に関わるものとして「トーヌスと覚醒を調整する単位系」があるとしています。
大脳皮質の賦活化の調整には、脳幹部にある脳幹網様体賦活系の働きが関与しており、意識・注意覚醒・睡眠と覚醒リズムの調整に関わります。
覚醒系に関する系は、2つのアミン上行系(上行性網様体賦活系)があるとされています。
ノルエピネフリン系では青斑核や周囲の外側被蓋系などを含むニューロン群から発生し、間脳・終脳に広く投射します。
セロトニン系は、脳幹中心線近くの縫線核に沿い、セロトニンを含むニューロン群から発生し前方は基底核・大脳皮質に投射します。
下行性網様体という下向きの系も存在し、 注意機構に関わっています。

前頭葉の遂行機能が働くときには、前頭葉連合野から、視床と脳幹部諸核に向かう下行性繊維が存在して、視床脳幹網様体の機能を調整している。また視床下部も辺縁皮質(古皮質、旧皮質)に作用して大脳皮質の活動を調整しているとされている(視床下部調整系)。

よくわかる失語症高次脳機能障害 P423

上行性・下行性などの系が大脳皮質の賦活化の調整をし、同時に皮質からも各系に調整的影響を与えるるような二重の調整機構となっています。そのため、二重構造の中の組織(網様体賦活系と視床視床下部・それらに繊維連絡のある皮質・皮質下)の異常により意識障害が生じてきます。

意識障害定量的評価(JCS:Japan Coma Scale)と結果の解釈

覚醒度の障害の評価としてよく用いられるものにJapan Coma Scaleがあります。3-3-9度分類という呼称で作成されています。

Ⅰ 刺激しなくても覚醒している状態(―桁で表現)

 1 大体意識清明だが、今ひとつはっきりbない

 2 見当識障害がある

 3 自分の名前、生年月日がいえない

Ⅱ 刺激すると覚醒する状態−刺激をやめると眠り込む−(2桁で表現)

 10普通の呼びかけで容易に開眼する
  (合目的的な運動をするし言葉もでるが間違いが多い)
 20大きな声、または体を揺さぶることにより開眼する
  (簡単な命令に応ずる。例えば離握手)
 30痛み刺激を加えつつ、呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼する

Ⅲ 刺激しても覚醒しない状態(3桁で表現)
 100痛み刺激に対し、はらいのけるような動作をする
 200痛み刺激で手足を動かしたり、顔をしかめる
 300痛み刺激に反応しない

注 R :不穏、I: 失禁、A :無動性無言、 失外套症候群

軽度意識障害の場合、JCSでⅠ(1桁)の刺激しないでも覚醒している状態のことが多くあります。
軽度意識障害は発見されにくいこともあり、開眼して普通に話していても、その内容に見当識障害が現れていることがあります。
頭部外傷や脳血管障害の急性期・亜急性期に、健忘に伴う自発性の作話がみられることもあります。

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