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ハノイの塔課題による遂行機能評価と結果の解釈

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遂行機能評価のひとつに、ハノイの塔課題があります。今回、ハノイの塔課題による遂行機能評価と結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

ハノイの塔課題による遂行機能評価と結果の解釈

引用・参考文献

ハノイの塔課題の概要

ハノイの塔課題は、3本の棒のうち1本にある、大きさの異なる5枚の円盤を別の棒に移し替える課題です。
このような問題解決課題を前方病変患者に行うと、後方病変患者よりも明らかに成績が低下すると言われています。
課題には下記のルールがあります。
①円盤は1回に1枚ずつしか動かすことができない
②小さい円盤の上に大きな円盤を置くことはできない
このルールに従いながら、できるだけ少ない手数で円盤を目標の位置に移すことが求められます。

 

ハノイの塔課題遂行に必要な機能

ハノイの塔課題の問題解決には、プランニング、計画の実行、フィードバック過程を繰り返しながら、解決への道を探索することが必要になります。
ハノイの塔課題の実用的な解法として、以下のものがあります。

・いちばん小さい円盤とそれ以外の円盤を交互に動かす。
・いちばん小さい円盤は常にB→C→A→B(円盤の数が偶数の場合)またはC→B→A→C(円盤の数が奇数の場合)の順に動かす。
・いちばん小さな円盤以外の円盤を動かす場面では、動かせる方法は1通りしかない。
このような単純なアルゴリズムで表記されるにもかかわらず、実際には 2n - 1 手かかる。

ハノイの塔 - Wikipedia

ハノイの塔の原法を用いると、脳損傷者にとっては難易度が高く、中間段階から開始する10パターンの低難易度の課題を設定することもあります。

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結果の解釈

ハノイの塔課題では、問題解決の分野では変換問題に分類されるもので、一定のルールに従った操作により、初期状態から目標状態へと変換するというものである。この課題を解決するために要求される能力は、「どれだけ先まで移動プランを立てることができるか」ということ、 すなわち、自分の行動のプランニングである。

 「ハノイの塔」パズルを用いた高齢者の問題解決過程の分析

課題達成への操作数の少なさ、所要時間の短さは、問題解決の能力の保持を意味しています。
認知症者においても、行為のプランニングに障害があるため、ハノイの塔課題達成が困難になることがみられます。認知症者では、問題解決方法の探索に問題があるためと考えられます。「探索」とは、当面の下位目標を達成するために操作を頭の中で考えることになります。つまり、どれだけ先を見越してプランを立案することが可能かということです。

題解決の過程は、「問題の理解」の過程と、「解決方法の探索」と 「操作」の過程に分けて考えられる。問題解決は操作によって実現されるものであり、この操作過程の成分のどれかに問題があれば、結果として低い成績を示すことになる。

 「ハノイの塔」パズルを用いた高齢者の問題解決過程の分析

ハノイの塔課題は、1回のみの施行では遂行機能の評価として使用することが可能ですが、繰り返し課題を繰り返して行うことは手続き記憶の評価としても使用可能かと思われます。このようなことから、ハノイの塔課題を何回か施行することは、認知的技能の獲得の評価と捉えることができると思われます。

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