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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

脳卒中の歩行能力における予後予測の知識と方法

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脳卒中リハビリテーションにおいて予後予測を行うことは、リハビリテーション目標の設定やアプローチ立案に役立ちます。特に歩行能力の予後予測は、歩行できるか否かにより、住環境調整にも関わってくるため重要です。今回、脳卒中の歩行能力における予後予測の知識と方法について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

脳卒中の歩行能力における予後予測の知識と方法

歩行能力の予後予測に使用するツール

・画像による予後予測
・年齢による予後予測
・二木の予後予測
・SIASを用いた予後予測
体幹機能を用いた予後予測

画像による予後予測

画像による予後予測では損傷部の大きさよりも、むしろ損傷部位の方が大切だとされています。
画像による予後予測では以下の記事を参照してください。

happyhealth.hatenablog.com

年齢による予後予測

年齢が歩行に与える影響としては、若年者ほど良好な歩行能力が得られるとされています。
講習会で、宮越浩一先生は、印象としては80歳以上では歩行の獲得が困難になりやすいと言われていました。

二木の予後予測

二木による歩行の予後予測では、入院2週間後、入院1ヶ月の時点で評価を行います。
評価項目は基礎的ADL(食事、尿意の訴え、寝返り)、運動障害軽度(Brs stage4以上)、運動障害重度(Brs stage3以下)です。
予測不能な症例も発生することがあります。

入院時の予測:
①ベッド上生活自立(介助なしで起座、座位保持可能)
(YES)→歩行自立(大部分が屋外歩行可能で、かつ1ヶ月以内に屋内歩行自立)
②基礎的ADLのうち2項目以上実行
(YES)→→歩行自立(その多くが屋外歩行かつ大部分が2ヶ月以内に歩行自立)
③運動障害軽度
(YES)→歩行自立(その多くが屋外歩行かつ大部分が2ヶ月以内に歩行自立)
④発症前の自立度が屋内歩行以下かつ運動障害重度かつ60歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助
(NO)→2週目に再評価
⑤Ⅱ桁以上の意識障害かつ運動障害重度かつ70歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助
(NO)→2週目に再評価

入院2週間後の予測:
①ベッド上生活自立(介助なしで起座、座位保持可能)
(YES)→歩行自立(大部分が屋外歩行可能で、かつ2ヶ月以内に屋内歩行自立)
②基礎的ADL3項目とも介助かつ60歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助
(NO)→1ヶ月目に再評価
③Ⅱ桁以上の遷延性意識障害、重度の認知症、夜間せん妄を伴った中等度の認知症があり、かつ60歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助
(NO)→1ヶ月目に再評価

入院1ヶ月後の予測:
①ベッド上生活自立(介助なしで起座、座位保持可能)
(YES)→歩行自立(その半数が屋外歩行かつ大部分が3ヶ月以内に歩行自立)
②基礎的ADLの実行が1項目以下かつ60歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助
③Ⅱ桁以上の遷延性意識障害、中等度の認知症、両側障害、高度の心疾患などがありかつ60歳以上
(YES)→自立歩行不能、大部分が全介助

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SIASを用いた予後予測

SIASの下肢近位(股関節)テスト、垂直性テストの項目を用いることで、退院時の移動・移乗FIM5項目すべての自立を予測する試みがあります。

happyhealth.hatenablog.com

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出典:脳卒中機能評価セミナー・予後予測セミナー 配布資料

体幹機能を用いた予後予測

急性期において、初診時座位保持能力から予後予測を行います。
方法は他動的にベッドに座らせ、足を床につけた状態で座位保持ができるかどうかを評価します。

初診時座位保持可能→独歩可能(入院リハ3〜4週間)
初診時座位保持不能→監視・介助歩行(入院リハ8〜12週間)

関連文献

happyhealth.hatenablog.com

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参考文献

脳卒中機能評価セミナー・予後予測セミナー 配布資料