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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

脳卒中片麻痺者の股関節外転の促通(ブルンストロームの考え方を用いて)

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脳卒中ガイドラインでは、ブルンストローム法などのファシリテーションテクニックは、エビデンスは乏しいが行ってもよいという程度で記載されています。しかしながら、片麻痺者の運動の促通においては、対象者それぞれの促通されやすい姿勢、動かし方などの要素があり、環境設定を含めて様々な考え方を用いて促通が行われるべきだと思われます。今回、脳卒中片麻痺者の股関節外転の促通について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

脳卒中片麻痺者の股関節外転の促通(ブルンストロームの考え方を用いて)

股間節外転とトレンデンブルグ歩行

脳卒中片麻痺者での歩行では、トレンデンブルグ歩行が観察されることがあります。
観察上、麻痺側下肢での体重支持において、中臀筋により骨盤外側の固定ができず、骨盤を平行に保つことができなくなります。
片麻痺者では、伸筋共同運動の要素の連合と、他の筋との共同動作を排除することに関係しています。股関節外転筋は屈筋共同運動の要素のため、麻痺側下肢での体重負荷が行いにくくなることが関係しています。
股関節外転筋を活性化するために指針としては、以下の考え方を用います。
1随意運動がどんな姿勢でも、共同運動を行わせてでも出現しない場合、反射的な収縮を利用します。
2反射性の収縮に随意的努力を加えていきます。
3局所的な促通方法を用います。
4歩行に必要な筋活動様式(立脚初期から中期)での活性化を行います。

反射の利用

レイミステ現象を用い、股関節外転筋の反射性収縮を誘発します。
レイミステ現象は股関節外転よりも股関節内転の法が誘発しやすいと言われています。これは、背臥位では股関節・膝関節は伸展しており、股関節内転、伸展は伸筋共同運動の要素としてあるためだと考えられます。
外転に関しては、非麻痺側股関節外転への抵抗を加えることで誘発されます。これには強い持続した努力が求められます。等尺性収縮、短縮性収縮を用いながら、外転筋の活性化を試みていきます。

外転と内転の交互の誘発

非麻痺側の外転に対する抵抗を麻痺側に少しでも反応が出るまで繰り返し与え、次に外転、内転を交互に誘発し、両方の反応を強化します。これにより、主動筋・拮抗筋の収縮を増幅させていきます。
このようん内転、外転運動が可能になれば麻痺側の外転のみの動きを促通していきます。
この段階では背臥位ですが、立位や歩行で体重負荷機能を果たすには不十分です。
重要なのは、立脚初期において股関節、膝関節の伸筋と共同して働くことです。
なお、促通反復療法(川平法)では、股関節屈曲・内転、伸展・外転方向への運動の促通や、膝屈伸を伴う股関節屈曲・内転、伸展・外転方向への運動の促通を行います。

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側臥位での股関節外転

側臥位で麻痺側下肢が上に来るようにします。
①セラピストは対象者の下肢を持ち上げ、股関節外転位にします。
②中臀筋を叩打しながら、「足を下ろさないようにして!」と指示し、努力させます。
*これを繰り返す中で、外転筋の反射性収縮を高めていきます。筋出力が上がっていけば、反応として足の下降がゆっくりとなります。

立位での股関節両側性活動

立位において、両側股関節外転筋の促通を行います。
①平行棒などに向かって非麻痺側で体を支えます。
②セラピストは後方より介助しまたは誘導し、まずは非麻痺側下肢に体重を移動し、麻痺側下肢を外転させます。外転筋の反応が良くなくても、骨盤運動の少しの範囲で行えます。
③体重を麻痺側に移動させ、麻痺側腸骨稜を下方に押し、非麻痺側骨盤を上方に押し上げます。このとき麻痺側外転筋が十分に機能すれば非麻痺側への体幹の傾きを防ぐことが可能です。
④同時に非麻痺側下肢を外転させます。
*このような操作により股関節の両側性の活動が生じます。非麻痺側の外転筋の筋収縮により、麻痺側の外転筋の促通を期待します。

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立位での股関節外転筋一側性活動

①立位にて非麻痺側下肢を床から離し(片脚立位)、非麻痺側骨盤を挙上するようにさせます。
*このとき麻痺側の股関節外転筋の強力な収縮を必要とします。
*対象者には非麻痺側骨盤の挙上に意識を集中させます。
②麻痺側・非麻痺側交互に骨盤挙上運動を行わせます。
*歩行の移行期での訓練で、交互の骨盤挙上運動が行われます。

杖の使用

片麻痺者におけるトレンデンブルグ歩行が、訓練を通じて軽減されないようであれば、対象者には杖を使用し異常歩行の最小化と、麻痺側股関節外転筋の過伸張をさけるようにします。

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参考文献