自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

上肢ブルンストロームステージⅤに向けたリハビリテーション

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上肢ブルンストロームステージⅤでは、「側方水平位へ腕を挙上する」「頭上へ腕を挙上する」「肘伸展位で手掌を上と下に向ける」の獲得が必要です。今回、それらの動作の獲得に向けたリハビリテーションについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

上肢ブルンストロームステージⅤに向けたリハビリテーション

参考文献

側方水平位へ腕を挙上する

この運動の獲得には、肘屈筋と肩外転筋の強い連携を取り除き、伸筋共同運動の2つの要素(肘伸展と前腕回内)と屈筋共同運動の2つの要素(肩甲帯の後退と肩外転)が適切に組み合わされ、適切な筋収縮のタイミングが必要になります。
座位で困難な場合、背臥位で三角筋中部線維の筋収縮を高めたり、側臥位で肘伸展を伴いながら、三角筋中部線維を用いた上肢のプレーシングを誘発していきます。

 

頭上へ腕を挙上する

片麻痺者で腕の挙上を行っても、水平位からさらなる挙上ができないことがよく観察されます。パターンとしては、三角筋僧帽筋はよく働いていますが、前鋸筋、ローテーターカフの収縮が不十分であることが多いです。前鋸筋の機能不全では翼状肩甲が観察されます。

happyhealth.hatenablog.com頭上への腕の挙上では、肩関節の動作時の痛みがないこと、大胸筋が抵抗なく伸張されること、前鋸筋や肩甲上腕関節に作用する筋が十分に機能する必要があります。

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前鋸筋の筋出力を高めるには、上肢お前方水平位に保ち(セラピストの介助などで)、対象者に前方にパンチをするように押しやるようにさせます。このときセラピストは後方にすばやく少し押し、筋出力を高められるようにします。このとき大胸筋の収縮を防ぐために、上肢はより外側方向に向いている必要があります。

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そこから斜め上方に徐々に肢位を移動させ、下方向に何度も抵抗を繰り返しながら、「下に押し下げられないように」から「上に腕を伸ばして」と指示を出していきます。
別法としては、「腕を耳へ近づける」運動が挙げられます。
①対象者はからだの前方で反対側の肩にと届くように上肢を動かし、それに抵抗を加えます。
②少しずつ上肢を挙上させながら、手を頭上に持っていきます。
 この運動を行うと、三角筋前部や後部の筋活動、耳に届くときには肩甲骨の上方回線が全可動域に渡って必要となるため、この運動に抵抗を加えると前鋸筋の筋活動も高まります。

肘伸展位で手掌を上と下に向ける

ステージⅤの運動の中では一番難しい運動になります。
運動の難しさは、手掌が上向きの際には、屈筋要素(前腕回外と肩外旋)が加わり、肘関節は屈曲しやすくなるためです。
この運動を行うことは機能的な面からはあまり重要ではなく、対象者が回復過程のどこに存在するのかを測るものとしては有用です。
日常生活上では、様々な上肢の位置での前腕回内外を含む動作を練習することが望ましいといえます。
この時期では、対象者の興味や重要な作業に必要な上肢・手指のコントロールを身につけることが大切になります。

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