自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

上肢ブルンストロームステージⅣに向けたリハビリテーション

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上肢ブルンストロームステージⅣでは、「手を体の後ろへ」「水平位へ腕を前方挙上する」「肘屈曲位で前腕の回内ー回外」ができることになっています。これらは、屈筋共同運動や伸筋共同運動のどちらでもないですが、これらの動きに必要な筋肉の働きの組み合わせが適切になされ、適切なタイミングで収縮する必要があります。今回、上肢ブルンストロームステージⅣに向けたリハビリテーションについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

上肢ブルンストロームステージⅣに向けたリハビリテーション

参考文献

水平位へ腕を水平挙上する

腕の水平位への前方挙上では、肘の伸展を伴いながら腕を前方挙上(屈曲)させる必要があります。この際、肩甲胸郭関節は上方回旋していく必要があります。
屈筋共同運動の影響が強い場合、前方挙上すると腕は一部外転し、肘の伸展位保持は難しいことが多いです。前腕が回外位になったままの場合もあります。
対象者が伸筋共同運動で開始しようとする場合、肘の伸展は見られますが、挙上動作は大胸筋の下部の線維の収縮により困難になります。
肩甲胸郭関節の運動(特に前鋸筋の活動)が低下している場合は、側臥位や座位にて肩甲骨プロトラクションの促通が必要になります。
三角筋前部線維の収縮が弱い場合、背臥位や側臥位などで肩屈曲を抵抗付きで行うなどして筋出力を高めます。
水平位に前方挙上できるが肘の伸展が不十分な場合、上腕三頭筋の収縮力が低下しているか、肩甲骨の動きを介助して肘伸展が見られやすくなった場合は、肩甲骨周囲筋の影響を考えていきます。
腕の挙上が全くできない、もしくは部分的に可能だが不十分な場合、三角筋前部や中部線維に刺激を入れながら腕を他動的に挙上させ、そのまま保持するようにさせます。これが成功した時には、肘伸展位のまま腕の上下運動を少しずつ可動域を増やしていきながら行っていきます。
屈筋共同運動を誘発させてから肘関節を伸展させることは、大胸筋のリラックスと三角筋の活性化につながります。

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肘屈曲位での前腕回内外

肘屈曲位での前腕回内外では、共同運動が減少していく際にみられる単関節運動のひとつになります。共同運動の影響が強い場合、回内は肘伸展に伴ってみられ、回外は肘屈曲に伴ってみられます。
座位で肘屈曲させ、前腕は大腿の上もしくは大腿の上に置いた枕の上に置きます。肘は大腿から離し、前腕回内外を行います。このとき、肘は体幹に密着させておいて、体幹の側方運動防止や、両側の運動比較のために、両手の回内外を行わせるようにします。
代償運動として、肩外転内旋によるものがありますが、それは重力による回内のため注意が必要です。
肘屈曲位で回内ができないときには、以下の方法を用います。
①セラピストは対象者の肘をやや伸展させ、前腕を最大範囲で回内位とします。
②この肢位で前方に押すように命令しますが、回内に対し抵抗を加え、「手のひらを上に向けないように」と指示します。この際回内筋を使用しますが、回外に抵抗できて等尺性や伸張性収縮が得られた場合、運動方向を逆にします。
③「手のひらを下に向けて」と指示をしながら、肘屈曲位に徐々に持っていきます。
④肘を体側につけたまま、抵抗なしの状態で前腕を回内外できれば動作完了となります。
回内筋に痙性がある場合、回外に対する抵抗が回内筋の緊張を軽減させることになります(相反抑制)。

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