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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

ブルンストロームステージ4での屈筋分離動作(肩、肘)のリハビリテーション

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ブルンストロームステージ4では、痙性は減弱しつつあり、共同運動が消失し始める時期となります。この段階では共同運動から逸脱した比較的簡単な運動の組み合わせの指導が可能となります。そのためには運動方向の修正を、対象者の良い反応を見極めながらアプローチしていく必要があります。今回、ブルンストロームステージ4での屈筋分離動作(肩、肘)のリハビリテーションについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

目次

ブルンストロームステージ4での屈筋分離動作(肩、肘)のリハビリテーション

運動方向の修正

ステージ3から4の段階では、屈筋・伸筋共同運動の全要素の運動範囲が行えるまで待つ必要はなく、様々な運動方向の修正を試みていくことが大切になります。
前提として、共同運動のでの「引く」「押す」動作はある程度コントロールされている必要があります。
この時期では、対象者の随意的な筋反応の修正に向けて、機能的な動作を行わせることが必要になります。

手を口・頭部へ

屈筋動作の促通では、手が口に届き、手が体幹や頭部などの様々な場所に届くように肩の要素(外転と外旋)が修正され、また大胸筋による伸筋要素により置き換えていく必要があります。
屈筋共同運動の要素が強い場合、下図のような肢位をとりやすくなります。

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手と口、手と反対側の肩の運動を学習していくことになりますが、そのためにはまず肘を屈曲する際に肘を体側にしっかりと押し付けて外転の抑制が必要になります。
手を反対側の肩に届かせる場合、肘屈曲の間に大胸筋の活性化と肩外転の抑制が必要になります。また三角筋前部線維と大胸筋の運動の組み合わせにより、肩関節屈曲内転方向への運動の活性化が必要になります。

肘屈曲の促通と肩屈曲内転方向への促通

対象者の運動でよくみられるパターンとして、肘屈曲を行うが肩関節が内旋することにより肘完全屈曲が行えないことがあります。この際は肩関節外旋筋の促通を行い、その中で内旋しないように肘屈曲を行うことを学習していきます。
肩関節屈曲内転方向への促通では、座位で行うことが困難であれば、まずは背臥位から行い、次に座位へとステップアップしていく必要があります。
座位で運動を行った場合に、肩甲帯の後退が強くみられる場合には、肩甲骨外転・上方回旋の促通が必要で、背臥床での肩甲骨プロトラクションや、側臥位での肘伸展を伴う肩甲骨のプロトラクションを学習していきます。
肘屈筋の筋出力が弱い場合、上腕二頭筋の皮膚刺激や、促したい肘屈曲可動域まで誘導し、それを保持させるようにする(肢位後保持)などして、強化していきます。

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肩屈曲内転方向

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屈筋促通のための動作一覧

1あごに手を持っていく
2耳に手をもっていく(麻痺側から非麻痺側(頭の回旋は許す))
3手で反対の肘に触る
4反対側の肩に手をもっていく
5額に手をもっていく
6頭頂部に手をもっていく
7後頭部に手をもっていく
8叩く運動
 a額からはじめ、頭頂部から後頭部を叩く
 b膝の上に手を置き、そこから非麻痺側の背面を叩き、肩から首まで向かう

これらは屈筋運動が主で、唯一組み合わされる伸筋は大胸筋となります。
これらの動作が獲得できれば、食べ物を手に取り口に持っていく(一切れのパン、ポテトチップスなど)、櫛で髪をとかす、洗体タオルで非麻痺側の腕を洗うなどを目標に機能的な動作としていきます。

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参考文献