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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

認知症を有する方の家族への支援とケアマネジメントの視点

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認知症を有する方の家族で、認知症に対する知識不足から否定的な感情を抱いたり、認知症のネガティブなイメージが先に来てしまう場合があります。このような状態では、認知症を有する方の介護が不十分なものになってしまう可能性もあります。今回、認知症を有する方の家族への支援とケアマネジメントの視点について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

認知症を有する方の家族への支援とケアマネジメントの視点

認知症を有する方の家族の心理

認知症を有する方の家族の心理のステップには4段階があると言われています。
第1ステップ(否定):
認知症の発症による生活機能の低下や変わった行動、言動があると、家族は「とまどい」ます。また認知症によるものだと認めたくないために「否定」します。この時期は他者に話さずにいる時期となります。
第2ステップ(混乱):
認知症が回復しないため、どう対応したらよいかわからず「混乱」がみられます。説得や注意などをしても効果が出ないため、対象者に向けて「怒り」が生じます。また効果がでないことから「拒絶」がみられることもあります。
第3ステップ(諦め):
家族は疲労困憊し、色々な理由をつけて「割り切り」「あきらめ」がみられます。
第4ステップ(受容):
認知症により現在の状態なのだと本人をそのままに受け入れる「受容」となります。受容することにより、本人は落ち着きを取り戻していきます。

行動・心理症状(BPSD)について

中核症状は進行性で治りませんが、BPSDについては改善の可能性があります。
そのため、家族にはBPSDの理解と対応方法を説明し、取り組みをサポートしていくことが重要になります。
BPSDに一緒に取り組んでいくように伝え、家族を勇気付けることも大切になります。また、認知症の進行により、BPSDは消失していくことも伝える必要があります。

認知症を有する本人のケアと家族負担

認知症では本人を中心にケアを進めていきますが、ケアマネジメントでは、本人の意向と家族の意向が対立しないように調整していく必要があります。本人と家族の両者を対象者としてとらえていきます。
家族の負担がある場合、家族は自分たちの生活がどうなるのかという不安を抱くことになります。これでは悪循環となるため、家族の不安やストレスを把握し、その軽減を図ることも必要になります。
家族の負担を減らそうとして、介護サービス(デイサービスなど)を導入しようとしても、準備や送迎などで逆に負担になることも考えられるため、家族の生活リズムやサービス利用により家族がどのような状況になるかも考える必要があります。
家族が行っている介護を認め、ねぎらい、家族が介護を継続したいと思えるように支援していく視点も必要になります。

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精神面と肉体面の支援

介護をする家族の苦しみを理解をすることが、ケアマネジメントにおいては重要です。
「24時間気が休まる時がなく、心身ともに疲れている」ことに関しては、かなりの家族が感じている苦しみで、夜寝ていても音がすれば外に出て行ったのではないかと心配するなど、寝ても寝た気がしない状態が続くことで、神経が疲弊してしまいます。
「家族の生活の混乱」では、当たり前の生活ができず、様々な日常生活に影響が出ている状態です。介護により夜あまり眠れず、昼間運転中に眠気に襲われ事故を起こしてしまうなど、危険なことにつながることがあります。
「先行きに大きな不安がある」ではいつまでこのような状態が続くのだろうかという先行きの見えない不安や心配があります。
「孤立無援」では、家族は一番苦しみます。周囲の理解や介護に対して認めてもらうだけでも、介護を耐える力源にもなります。

家族のアセスメント

ケアマネジメントにおいては、家族のアセスメントも重要になります。
その視点としては、
①家族は何に精神的負担を感じているか、ストレスを抱えているか
認知症の理解度はどれくらいか
③行動・心理症状(BPSD)の理解はどれくらいか
④家族の意向と本人の意向はどのくらい一致しているか
⑤家族の精神的負担はどの程度か
⑥家族の肉体的負担はどの程度か
⑦家族の介護力や、家族自身が何らかの疾患を抱えていないか
⑧主たる介護者とキーパーソンは同じかどうか
などがあり、家族の状況を把握していきます。
そして、安易にサービスを導入せず、家族の意向を確認しながらケアプランを立てていきます。

参考文献

六訂 介護支援専門員実務研修テキスト 下巻