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HDS-Rの概要、実施上の注意点と結果の解釈

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HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)は、認知機能評価尺度のひとつで、その結果から認知症の疑いがあるかないかについての情報を得ることができます。今回、HDS-Rの概要、実施上の注意点と結果の解釈について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

HDS-Rの概要、実施上の注意点と結果の解釈

HDS-Rの概要

HDS-Rは年齢、見当識、3つの言葉の記銘と遅延再生、計算、数字の逆唱、野菜の名前の列挙(語の流暢性)、5つの物品記銘などの9項目からなり、最高得点は30点で、認知症のスクリーニング検査として使用されています。
HDS-Rには動作性検査(図形模写のような項目)が含まれておらず、本人の生年月日を把握していれば、他に情報がなくても検査を実施できるメリットがあります。

実施上の注意点

導入:いきなり検査を開始せず、世間話などをしてリラックスした状態で始めます。また「最近物忘れはきになったりしませんか?」などと問い掛けながら導入していきます。

年齢:満年齢を正確に言えると1点で、2年までの誤差は正当とみなします。これは、数え年で答える方もいて、誕生日を迎えているかで年齢に差が出ることがあるためです。生年月日を言えただけでは0点になります。

日時の見当識:何年何月何日何曜日を続けて聞いてもよいし、別々に聞いても構いません。逆から聞いた方が正当する場合もあります。それぞれに対し正当すれば1点となり、年は西暦でも年号でも構いません。

場所の見当識:病院名や施設名、住所は正確でなくてもよく、今いる場所がどのような所なのかを答えることができれば構いません。ヒントを与える場合、「家ですか」「デイサービスですか」「公民館ですか」などと言い回しを変えても構いません。

3つの言葉の記銘:正当が出ない場合、採点後に3つの言葉を覚えてもらい、3回以上繰り返しても覚えられない場合は打ち切り、遅延再生の際に覚えられなかった言葉を抜いて検査します(2つしか覚えられなかった場合、遅延再生では2つ思い出してもらう)。

計算:「100引く7はいくつですか」「それからまた7を引くといくつですか」というように順に聞いていきます。最初の答えが間違っていればそこで中止します。MMSEの計算の項目とは質問の仕方が異なるため注意が必要です。ワーキングメモリの検査であるため、質問の中に前の計算の答えを言ってはいけません。

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数字の逆唱:開始前に、練習問題を入れるとよいです。「数字を反対から言ってみてください。1、2、3を反対から言うと?」のように聞きます。3桁で失敗したら打ち切ります。

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3つの言葉の想起:ヒントは1つずつ提示します。すぐにヒントを与えず、「他にもありましたね」と待つ姿勢も必要です。

5つの物品記銘:品物はなんでもよいですが、本人に馴染みのあるもので、かつ相互関係のないものとします。どの物品から思い出しても構いません。

野菜の名前の列挙(後の流暢性):重複した答えが出てきても、そのまま記録し、採点の際に減点していきます。10秒待っても次が出てこない場合、打ち切ります。

終了後:答えられなかった事が多い場合、嫌な思いをすることがあるため、終了後には「疲れていませんか?」といった声かけや、野菜の話など(料理など)をし、嫌な気分のまま終了することがないようにします。

結果の解釈

30点満点中21点以上を認知症の疑いなし、20点以下を疑いありとした場合、感度は0.93、特異度は0.86と高くなります。
重症度の分類は行いませんが、重症度別の平均点が示されています。
認知症 :24.27±3.91
軽度   :19.10±5.04
中等度  :15.43±3.68
やや高度 :10.73±5.40
非常に重度:4.0±2.62

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参考文献