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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

ブルンストローム法による把握のための機能的手関節肢位に向けたアプローチ

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ブルンストローム法はファシリテーション手技の一つですが、脳卒中ガイドライン2009によると、ファシリテーション手技は行っても良いが、それにこだわる必要はないとされています。しかしながら、対象者の運動を促通しやすい方法は、何が当てはまるかはわからないため、方法論とその根拠を知っておくことはアプローチを行うにあたって必要かと考えます。今回、ブルンストローム法による把握のための機能的手関節肢位に向けたアプローチについて、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

ブルンストローム法による把握のための機能的手関節肢位に向けたアプローチ

把握に必要な手の固定と共同運動の影響

共同運動の影響が強く出ているときには、肘屈曲するときに手関節は屈曲する傾向があり、肘伸展するときには手関節は伸展位(固定)となりやすといえます。これは、手関節伸展は伸筋共同運動の要素部分であるからと言えます。そのため、対象者は肘を伸展している際に、手関節伸展位に固定する機能を獲得することがあります。

肘伸展運動時の手関節肢位

上肢を使用する際に手関節屈曲位となることはほとんどないことから、他動運動時に手関節は伸展位に保持するようにします。自動伸展運動を行うときには、手掌近位部や握りこぶしに対して抵抗を加え、手関節伸展の筋出力を強化していきます。握りこぶしで物を押すことも方法の一つになります。

手関節伸筋への刺激による伸張反射の誘発

把握のための機能的手関節肢位のためには、肘伸展位でセラピストが上肢を保持し、手関節伸筋の近位部を叩打して誘発し、同時にしっかりと手指を握ってもらいます(手関節伸筋と手指屈筋の収縮を同時に行うため)。長橈側手根伸筋は誘発しやすいですが、短橈側手根伸筋と尺側手根伸筋は筋腹叩打を加えると反応が生じます。
把握とリリースを交互に繰り返し、途中手関節の支持をやめて、対象者に独力で手関節伸展位を保持してもらうようにします。
手関節伸筋と手指屈筋の同時収縮が得られれば、リラクゼーションのために握りをやめ、手関節を垂らし(手関節伸筋と手指屈筋のリラクゼーション)、肘を屈曲させます(手関節伸筋のリラクゼーション)。

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肘屈曲位での把握のための機能的手関節肢位の獲得

肘伸展位で手関節の固定ができるようになれば、少し肘を屈曲し、前腕回内しながら把握させ、叩打を加えたり、対象者に独力で保持させるようにします。最終的に肘屈曲は口元まで達するようにします。

手関節伸筋の過活動がある場合

例外的に、把握の際に手関節伸展が強く出すぎてしまう(肘伸展位で把握をやめても手関節が垂れない)対象者もおり、その場合には、逆に肘関節を屈曲位にして肘伸展筋の緊張を抑制します。肘屈曲位で把握、リリースを繰り返しながら、伸展位把握時の力を入れすぎないようにしてもらいます。リラクゼーションは肘屈曲位から始め、伸展位でも行えるようにしていきます。

参考文献