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知っておきたい認知症、認知症のBPSDに対する薬物療法

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認知症の治療には薬物療法と非薬物療法に分けられます。薬物治療には、中核症状(記憶障害、失語、失行、実行機能障害など)の進行を抑制するものと、行動・心理症状(BPSD)の改善を目的とするものに分けられます。今回、認知症、BPSDに対する薬物療法について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

知っておきたい認知症認知症のBPSDに対する薬物療法

認知症薬物療法における注意点

認知症に対する薬物療法による効果においては、アルツハイマー認知症でしか確立されていないとされています。
睡眠薬抗不安薬抗精神病薬、抗コリン薬などにより、認知症の症状が悪化する場合もあり、高齢者では他の合併症治療での複数薬剤の使用もあり、副作用には十分注意しておく必要があります。

アルツハイマー認知症に対する薬物療法

アルツハイマー認知症に使用される薬物としては、商品名言うと、アリセプト®、レミニール®、イクセロン®、リバスタッチ®、メマリー®があります。
アリセプト®は軽度〜重度の方に使用され、作用はコリンエステラーぜ阻害薬となります。メマリー®との併用は可能ですが、他との併用はできません。副作用として吐き気、嘔吐・食欲不振、下痢などがあります。
レミニール®は軽度〜中等度の方に使用され、作用はNMDA受容体拮抗薬です。副作用として吐き気・嘔吐・食欲不振などがあります。アリセプト®に比べて長期的な効果が期待できるとされています。
イクセロン®、リバスタッチはパッチ薬(500円玉程度の大きさ)で、日付を書くこともでき、服薬管理を行いやすいという特徴があります。副作用には皮膚のかぶれ、吐き気・嘔吐などがあります。
メマリー®は中等度〜重度の方に使用され、アリセプトと併用することで進行を5年程度引き延ばせることが可能だとされています。副作用には頭痛、めまい、便秘、体重減少などがあります。
認知症治療薬の開始時期が早くなることは、介護負担の軽減や施設入所までの期間が延長される等の利点があります。

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BPSDに対する薬物療法

BPSDに対しては、抗精神病薬抗不安薬抗うつ薬睡眠導入剤などが使用されます。
抗精神病薬(非定型含める)を使用する際には、自傷や他害の恐れがある場合など、薬剤投与によるメリットがデメリットを明らかに上回る場合に限って、適切なインフォームドコンセント(使用目的、他の代替療法がなく、適応する薬物もないこと、副作用の可能性)を行った上で開始する必要があります。
BPSDに対応する抗精神病薬使用ガイドラインにおいても、対応の第一選択は非薬物療法であり、抗精神病薬の使用は適応外使用で、基本的には使用しない姿勢が必要だとされています。
そのため、対象を焦燥、興奮、攻撃性や精神病症状等に限定し、非薬物療法との組み合わせにより多剤投与は行わないことが重要です。
錐体路症状やジスキネジアの出現が少ない薬剤の使用し、副作用(転倒、起立性低血圧、過鎮静)に加え、他の重篤なリスクを家族と共有しておくことが大切になります。

薬剤分類

薬剤名

抗精神病薬(非定型)

リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、ペロスピロン、アリピプラゾール

抗精神病薬(定型)

ハロペリドールスルピリド

ジスキネジア治療薬

チアプリド

抗不安薬睡眠薬

タンドスピロン、ベンゾジアゼピン抗不安薬ブロチゾラム

抗うつ薬

セルトラリントラゾドンフルボキサミンパロキセチン

気分安定薬

カルバマゼピン

コリンエステラーゼ阻害薬

ドネペジル、リスパダール

漢方薬

抑肝散、抑肝散加陳皮半夏

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認知機能低下を示す可能性のある薬剤

ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤

ハルシオン:認知機能悪化やせん妄

抗うつ薬(三環系、四環抗うつ薬

抗コリン作用による認知機能悪化

抗パーキンソン薬

L-dopa、シンメトレル:幻覚・せん妄

エフピー:中枢神経系刺激作用

アーテン:認知機能悪化

不整脈剤・ジギタリス製剤

リスモダン、ノルペース:認知機能悪化

ジギタリス薬:せん妄、見当識障害

抗コリン作用の強い抗ヒスタミン剤

アレルゲン、レスタミン、アタラックス、ペリアクチン、ヒベルナ、ポララミンなど

抗けいれん薬

フェノバルビタール、アレビアチン、テグレトール

 

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参考文献