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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

生活健忘チェックリストによる記憶障害の評価

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記憶障害の日常生活で起こりうる事を把握したい場合に有用な評価が、生活健忘チェックリストです。生活健忘チェックリストを用いることにより、日常生活上起こりうる問題を把握するだけでなく、患者自身の記憶力の変化(衰退)に対する認識を評価することも可能です。今回、生活健忘チェックリストによる記憶障害の評価について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

生活健忘チェックリストによる記憶障害の評価

生活健忘チェックリストの概要

生活健忘チェックリストでは、記憶障害により日常生活上起こりうる問題やそのような場面を13項目設定しています。この検査により、日常生活上の起こりうる問題の把握と予測、また患者の記憶力に対する認識(アウェアネス)を把握することが可能です。
リハビリテーションを行う中での記憶障害の改善を追うこともできますし、患者の認識力の変化も評価することができます。また、この評価結果を示すことで患者の気づきを促すための一助となる事も考えられます。

生活健忘チェックリストの各項目

1昨日もしくは数日前に言われた事を忘れて、再度言われないと思い出せない事がある
2ついその辺に物を置き、置いた場所を忘れてしまったり、物をなくす事がある
3物のしまってある場所を忘れて、全く関係のない場所を探す事がある
4ある出来事が起こったのがいつだったか忘れている事がある
5必要な物を持たずに出かけたり、どこかに起き忘れて帰ってきたりすることがある
6自分ですると言ったことを忘れてしまうことがある
7前日の出来事で重要な内容を忘れていることがある
8以前にあったことのある人たちの名前を忘れていることがある
9誰かが言ったことの細い事を忘れたり、混乱して理解していることがある
10一度話した事や冗談を再度言う事がある
11直前に言ったことを繰り返して言ったり、「今何を話してましたっけ?」などと言う事がある
12以前行ったことのある場所への行き方を忘れたり、よく知っている建物の中で迷う事がある
13何かをしている最中に注意をそらすことがあった後、自分が何をしていたのか忘れることがある

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実施方法と採点方法

13項目に対し、それぞれ1(全くない)、2(時々ある)、3(よくある)、4(常にある)の4段階評価を行い、合計得点を算出します。得点は13〜52点で、高得点であればあるほど記憶障害の強いと言えます。患者、信頼できる介護者(家族など)の両方に質問できると双方のまたはセラピストの評価を加えた検討が可能になります。

生活健忘チェックリストの成績と比較

 

患者自己評価点
(平均)

介護者評価点

(平均)

健常者自己評価点

(平均)

39歳以下

25.8±7.7

28.4±9.8

22.6±4.6

40〜59歳

23.7±7.6

26.4±10.0

21.7±4.2

60歳以上

21.8±6.2

30.0±9.3

24.6±5.4

合計

23.1±7.1

28.7±9.7

23.3±5.0

健常者では年齢に応じた記憶力の低下を正確に評価していますが、患者では認識(アウェアネス、病識)の低下により自己評価が曖昧になります。またそのことを介護者は正確に評価しているとも言えます。60歳以上の患者群と健常者での比較では、自己評価点が逆転していますが、これは病識不良を伴う認知症者の存在が多くあったと考えられます。

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 参考文献

日本版リバーミード行動記憶検査 解説と資料