自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

記憶障害の認識(アウェアネス)を評価するための方法

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記憶障害に関わらず、自分の現状や病状、日常生活への影響を理解し、把握していることは、リハビリテーションを進めていく上では重要です。リスク行動の回避になったり、自分にとって不利益になることが少なくなるためです。今回、記憶障害の認識(アウェアネス)を評価するための方法について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

記憶障害の認識(アウェアネス)を評価するための方法

認識(アウェアネス)の問題

認識(アウェアネス)の問題とは、患者による自分自身への障害への気づきという問題です。
認識力が低下していると、自分の障害に気づかなかったり、気付いたとしても無頓着になっていたりします。
自分の現状を正しく理解している患者も中にはいますが、自分の最大能力を甘く見積もるような方もしばしば見受けられます。
アウェアネスの問題が重いほど、機能の再獲得が困難になるということが知られています。
一方で、患者のアウェアネスを援助者側が低く見積もっている場合もあるため、しっかりと評価していくことが求められます。

記憶障害の認識の評価ツール

記憶障害の認識を評価するためのツールとして、「KapurとPearsonの記憶評価スケール」があります。
患者自身と介護者が個別に、各項目に対する現在の能力と病前の能力を比較し、「ほぼ同じ」「やや悪い」「非常に悪い」のどれに当てはまるか判定します。両者の評価結果がよく一致している場合、患者の記憶障害への認識は適切であることが推測されます。
この評価を行うときに、患者と介護者では異なる場面(経験)を根拠にして質問に答えている場合があるため、各質問項目に対して、具体的なエピソードを聞き取りながら行うこともひとつの方法であると思われます(記憶障害のため具体的なエピソードが出て来にくいかもしれませんが)。

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質問項目

日付

長年の知り合いの顔
1,2度会った人の名前
長年の知り合いの顔
1,2度会った人の顔
よく知っていた場所への道順
1,2度行ったことのある場所への道順
物を置いた場所
人から言われたこと
読んだこと
その他の記憶の問題(記述)

その他の方法

リバーミード行動記憶検査を土台として、患者に対する質問、介護者に対する質問、患者の記憶行動の評価が一致しているかを見ていく方法があります。
例えば、リバーミード行動記憶検査の前に、患者には「あなたが誰かに会い、名前を教えてもらったとします。後でその人に会ったときに名前を思い出す必要があるときに、どの程度名前を思い出すことができると思いますか」と質問をします。
介護者には、「患者が誰かに会い、名前を教えてもらったとします。後でその人に会ったときに名前を思い出す必要があるときに、患者はどの程度名前を思い出すことができると思いますか」と質問します。
次に実際にリバーミード行動記憶検査の「姓と名」の項目を実施し、直後に「先ほどの検査であなたはどの程度よく思い出せましたか」と質問します。
このような質問をしていくことで、患者の認識(アウェアネス)を評価していくことも重要です。

参考文献