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リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

統合失調症の作業療法における薬物療法の理解

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 統合失調症の治療では、薬物療法を中心として作業療法が展開されます。そのため、作業療法士薬物療法における理解を深めておく必要があります。今回、統合失調症作業療法における薬物療法の理解について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

統合失調症作業療法における薬物療法の理解

定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬

統合失調症薬物療法には、抗精神病薬が使われます。抗精神病薬は、神経伝達物質に作用することにより精神症状を緩和させる働きがあります。
抗精神病薬には定型と非定型の2種類があり、定型抗精神病薬では副作用の強いものが多くあります。副作用が出現しても、服薬を中止せず、副作用止めの薬で対処する場合が多くなります。
そのため作業療法士は副作用の出現を、観察や言動を通して把握していく必要があり、医師や看護師と連携していく必要があります。

定型抗精神病薬

定型抗精神病薬には大きく分けて3種類あります。
一つには、催眠・鎮静作用のあるもので、不安・焦燥・興奮を鎮めるものです。
2つには、抗幻覚・妄想作用、抗精神病作用のあるもので、幻覚・妄想・自我障害などの陽性症状を緩和するものです。
3つには、賦活作用のあるもので、意欲向上、感情鈍麻・意欲減退・自閉を改善するものです。副作用として不穏・興奮を起こすことがあります。

定型抗精神病薬はその作用力を示す強さ(等価用量)によって、高力価群と低力価群および中間型に分けられる。高力価群はおもに幻覚・妄想に、低力価群は精神運動興奮に対する鎮静目的に使用される。

統合失調症作業療法の進め方 P82

定型抗精神病薬の種類や一般的効用については、成書を参照してください。

定型抗精神病薬の副作用と副作用止め

定型抗精神病薬の副作用は、高力価群では錐体外路系に影響があり、低力価群は自律神経、循環器系に影響することが多いとされています。
抗精神病薬投与による錐体外路症状の治療・予防目的として、抗パーキンソン薬(副作用止め)が使用されます。
抗パーキンソン薬にも副作用はあります。
抗パーキンソン薬としては、抗コリン作用を中心としたものが使用されます。

非定型抗精神病薬

非定型抗精神病薬は、陽性症状と陰性症状に効果があり、錐体外路系の副作用が少ない特徴があります。
セロトニン系、ドパミン系に作用するセロトニンドパミン拮抗薬や、セロトニンドパミンの受容体を主として、様々な神経伝達物質の受容体に拮抗的に作用する多受容体作動薬があります。
さらに、ドパミン・システム・スタピライサー(ドパミン動作性神経伝達の安定化)と呼ばれるアリピプラゾールの使用も増加しています。
非定型抗精神薬の副作用には、高血糖、体重増加などがあります。
非定型抗精神病薬の種類や一般的効用については、成書を参照してください。

注射薬・水薬・デポ剤

注射(筋注、静注、点滴)により投与できる抗精神病薬には、レボメプロマジンハロペリドールなどがあります。
注射による投与は、拒薬や早い効果を得るために行う場合や、点滴や注射による心理的効果を得る場合にも使用されます。経口投与ができない場合(消化管疾患など)にも用いられますが、副作用が出現しやすくなります。
ハロペリドールの水薬は、拒薬時にこっそり服薬させるために食事に混ぜて用いられることもあります。
リスペリドンの水薬では、不安や興奮の症状を早く改善させたいときに頓服用として用いられることがあります。
筋注で2〜4週効果が持続するデポ剤は、服薬管理が十分でない場合や、拒薬のある場合に用いられることがあります。筋注では薬による副作用が出現しても、ある期間は減量、中止ができない欠点があります。

引用・参考文献