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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

薬剤の副作用によるリハビリテーション・ADLへの影響

リハビリ

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薬剤の効果を得るには、正しい容量、用法を守ることが必要です。また薬剤の副作用により、身体機能低下や意欲低下を引き起こし、家族介護に大きな負担をかけてしまうこともあります。今回、薬剤の副作用によるリハビリテーション・ADLへの影響について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

リハビリテーションにおける薬剤の副作用と高齢

薬剤の副作用

薬剤服用による副作用は、すべての人、またいつも起こるわけではありません。医師の指示通り服用しても起こる可能性はあり、具体的な症状には例えば下痢、発疹、眠気、胃潰瘍、咳などがあります。
ほとんど問題にならない副作用もありますが、重篤な症状を起こし、薬剤変更や中止が必要になる場合もあります。
そのため、服薬によりいつもと違う様子、症状が見られた場合には医療職と連携をとる必要があります。
新しい薬を使用する場合には、どのような薬で、どのような目的で使用するか、また可能性のある副作用を確認しておくことが必要になります。
薬の作用、副作用、服用の目的を対象者に理解してもらうことは、服用方法の遵守につながると考えられます。

薬剤が影響するADLの低下

薬剤の副作用により、下記のような生活上の問題が生じます。
排泄機能(排便・排尿)、食事摂取、運動機能(衣服の着脱、移動など)、感覚機能(視力・聴力)、精神機能(不安・妄想・幻覚・認知機能低下、徘徊など)。
視覚障害では歩行時の不安定性につながり転倒、骨折のリスクが高まります。
振戦などを含むパーキンソニズムは運動・動作機能の低下を招きます。
味覚障害が起きると食欲不振につながり、体重減少を引き起こす可能性があります。
精神機能麺への影響では思考力低下や注意機能低下があると移動におけるふらつきにつながり、転倒・骨折のリスクを高めます。

視覚障害

薬剤における視覚障害では、視力、視野異常、色覚異常が中心で、目がかすむ、ちらつく、物が黄色に見えるなどがあります。
薬剤による視覚障害では、歩行や衣服のボタンかけはずしなどに影響を与えますが、加齢によるものとされてしまうことがあり注意が必要です。

味覚障害

薬剤による味覚障害では、食事の味気なさ、おいしくない、好みの変化、変な味がする、口内に食物がなくても苦味があるなどの症状があります。
味覚障害は食事摂取量の低下や低栄養、口内炎などを招く可能性があります。

薬剤性パーキンソニズム

薬剤性パーキンソニズムの症状は、振戦、すくみ足、小刻み歩行、姿勢異常、動作緩慢、流涎、抑うつ状態などがあります。
日常生活への影響としては、嚥下、食事摂取、歩行、姿勢保持、入浴、衣服着脱などに影響が出ます。
パーキンソン病と薬剤性パーキンソニズムの比較は下図を参照してください。

 

パーキンソン病

薬剤性パーキンソニズム

原因薬剤

なし

あり

症状の進行

非常に緩徐

比較的早い

初期症状

振戦多い

歩行、運動障害多い

振戦の性質

静止時に目立つ

姿勢、動作で誘発増強

筋固縮

歯車様

歯車様

運動障害

無動、突進、すくみ

動作の遅さ、少なさ

左右差

初期、片側

通常、両側性

下痢・便秘

薬剤での下痢・軟便には、それに伴う食欲不振や腹痛、腹部不快感、腹部膨満感などがあります。
睡眠障害や食欲低下、肛門周囲のただれ、褥瘡の悪化などにつながる可能性があります。

注意力低下

注意力低下を引き起こす可能性の高い薬剤として、ベンゾジアゼピン系(眠剤、安定剤)があります。これには筋弛緩作用の強いものもあり、転倒に注意する必要があります。また高齢者では眠剤の影響が翌日まで持ち越すこともあります。
他には向精神薬バルビツール酸抗ヒスタミン剤(風邪薬)などがあります。

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参考文献

介護支援専門員実務研修テキスト 下巻
地域ケア会議に資する人材育成研修会 配布資料