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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

身体計測によるリハビリテーション栄養アセンスメント項目

リハビリテーションと栄養

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リハビリテーション栄養アセスメントでは、検査値よりも身体計測の方が大切になります。これは、飢餓の中には重度栄養障害でも検査値は正常値をとることがあるためです。今回、身体計測によるリハビリテーション栄養アセンスメントの評価項目と算出の仕方について文献を参考にまとめていこうとおもいます。

 目次

身体計測によるリハビリテーション栄養アセンスメント項目

体重に関する項目

体重に関する項目では、体重とBMIだけでなく、体重減少率と通常体重比も確認するようにします。
BMIは現体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出されます。
判定では、18.5未満で「低体重」、18.5以上25.0未満で「普通体重」、25.0以上30.0未満で「肥満(1度)」、30.0以上35.0未満で「肥満(2度)」、35.0以上40.0未満で「肥満(3度)」、40.0以上で「肥満(4度)」となります。
現体重でBMIが18.5未満でも、体重が増加傾向の場合は機能改善を目的とした訓練を実施でき、逆にBMI25以上でも、体重減少が著名な場合は機能維持を目的とした訓練を実施します。

体重減少率(%)は、(通常体重−現体重)÷健常時体重×100で算出されます。
判定は、1週間で2%、1ヶ月で5%、3ヶ月で7.5%、6ヶ月で10%以上の減少で中等度栄養障害が疑われます。
体重減少率は栄養障害の予後の判定に利用されます。

通常体重比(%)は現体重÷通常体重×100で算出されます。
判定は、85〜95%で軽度栄養障害、75〜85%で中等度栄養障害、74%以下で重度栄養障害となります。

標準体重は身長×身長×22で算出されます。
切断患者の場合、総体重に対して標準体重補正を用いて計算します。

一側上肢切断

 肩関節離断:6.5%
 上腕切断:4.8%±α(断端長で異なる)
 肘関節離断:3.1%
 前腕切断:1.9%±α(断端長で異なる)
 手関節離断:0.8%

一側下肢切断

 股関節離断:18.5%

   大腿切断:12.8%±α(断端長で異なる)
 膝関節離断:7.1%
 下腿切断4.4%±α(断端長で異なる)
   足関節離断:1.8%


身長160㎝で左大腿切断(大腿の中央で)の場合
標準体重=1.6×1.6×22=56.3kg
標準体重補正=56.3×(100-12.8)÷100=49.1kg

これらの補正値は上腕、前腕、大腿、下腿の体積がほぼ中央で切断した場合にはそのまま用いることができ、断端長が長い場合体重補正値は小さくなり、短い場合体重補正値は大きくなります。

体重以外の項目

上腕周囲長(AC)、上腕三頭筋皮下脂肪(TSF)、下腿周囲長(CC)があります。

上腕周囲長(AC)、上腕三頭筋皮下脂肪(TSF)から、上腕筋囲(AMC)と上腕筋断面積(AMA)の計算が可能となり、これらは全身の筋肉量の目安となります。
AMC(cm)=AC(cm)−TSF(cm)×3.14で算出されます。
AMA(㎠)=(AC− TSF×3.14)×(AC−TSF×3.14)÷(4×3.14)で算出されます。
これらの計測値を各年齢の基準値に対する%で算出し、栄養状態を判定します。
各基準値については下記をご参照ください。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rokky/siki/tani.htm

110%以上:筋肉、脂肪が多い
90〜110%:標準
80〜90%:軽度栄養障害
60〜80%:中等度栄養障害
60%以下:重度栄養障害


67歳男性、AC20cm、TSF0.8cm、AMC17.5cm、AMA24.4㎠。
65〜69歳の基準値はTSF1.064cm,AMC23.94cm、AMA46.06㎠。
%TSF=0.8÷1.064×100=75.2%

%AMC=17.5÷23.94×100=73.1%
%AMA=24.4÷46.06×100=53.0%

これらより、中等度(〜重度)栄養障害となる

重要な項目は、全身の筋肉量の目安である上腕筋囲、上腕筋面積となります。
上腕三頭筋皮下脂肪厚は60%以下になりやすいですが、上腕筋囲と上腕筋面積が保たれている場合大きな問題とはなりません。
上腕三頭筋皮下脂肪厚が保たれていても、上腕筋囲と上腕筋面積の値が低い場合は問題となります。

参考文献