自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

リハ栄養におけるMNA®を利用したスクリーニングと解釈に向けて

【スポンサーリンク】

簡易栄養状態評価法(MNA®:mini nutritional assessment)は、65歳以上の高齢者の栄養状態のスクリーニングとして用いられることが多いものです。リハビリテーションでは栄養状態の把握は訓練目標や訓練内容の設定に重要となります。今回、リハ栄養におけるMNA®を利用したスクリーニングと解釈について、文献を参考にまとめていこうと思います。

 目次

リハ栄養におけるMNA®を利用したスクリーニングと解釈

低栄養が高齢者の身体に与える悪影響

各種疾患の罹患による食欲不振、摂食量減少、脱水や体力低下が起こると、低栄養状態となり免疫力の低下につながります。免疫力低下は感染症につながり、またサルコペニアなどの筋肉力の減少を引き起こし体重低下となります。そのことでADLが低下すると転倒のリスクが高まり、骨折などの運動器疾患を招くことにつながります。
全身的な影響では、体重の減少、皮膚・爪の状態、浮腫、褥瘡、骨粗鬆症に影響があります。
口腔機能では歯牙の欠損、唾液分泌の低下、味覚障害、咀嚼能力の低下、嚥下障害に影響があります。

MNA®の特徴

MNA®は高齢者の栄養状態を評価するツールとして検討されたことが始まりです。
様々な国の言語に翻訳されて使用されています。
6つの予診項目(食事量の減少、体重減少、運動能力、精神的ストレス・急性疾患、神経・精神的問題、BMIで最大14ポイント)と12の問診項目(入所・入院の有無、3種類以上の処方薬の内容、圧痛・皮膚の潰瘍、食事回数、蛋白質摂取状態、果物・野菜の摂取、水分摂取量、食事の摂取方法(介助の有無)、栄養状態の自己評価、他者との健康状態の比較、上腕中央の周囲値、ふくらはぎの周囲値で最大16ポイント)があります。
なお、予診項目の合計得点が12ポイント以上であれば、問診項目に進む必要はありません。
総合評価(最大30ポイント)では、17〜23.5ポイントでは「栄養が不足しているおそれあり」となり、17ポイント未満では「低栄養状態にある」という評価となります。
MNA®のメリットは簡便に実施できることと、ポイントによる低栄養のおそれのあることを明確に示せることです。
栄養スクリーニングとして用いられているSGAと比較すると、リスクが予測される対象者の割合が高く出現することもいわれています。

happyhealth.hatenablog.com

f:id:happyhealth:20170409102432p:plain
出典:

http://www.mna-elderly.com/forms/MNA_japanese.pdf

【スポンサーリンク】
 

各疾患とMNA®

整形疾患では低栄養状態の患者は少ないですが、入院後2週から4週の経過で栄養状態良好者が減る傾向にあることが言われています(病院低栄養)。高齢者は筋肉量が少なく、動かない期間が少しでもあれば相当の影響を受けることになります。
創傷治癒はMNA®で低栄養やリスクがあると評価された患者は治癒が遅くなるというデータがあります。
またせん妄や褥瘡ではMNA®でポイントが低い患者の方が発症率が高いというデータがあります。

MNA®-Short Form

MNA®-Short Formは6項目(過去3ヶ月での食事量の減少、過去3ヶ月での体重減少、歩行能力、精神的ストレス・急性疾患、神経・精神的問題、BMIの最大14ポイント)で構成されています。
12〜14ポイントで「栄養状態良好」、8〜11ポイントで「低栄養のおそれあり」、0〜7ポイントで「低栄養」の評価となります。
専門知識がなくても誰でも行え、4分以内に実施可能です。
ポイントによる評価となっているため、継時的な変化を追うことができます。
MNA®とMNA®-Short Formは強い相関があることが確認されています。

f:id:happyhealth:20170409102528p:plain
出典:

http://www.mna-elderly.com/forms/mini/mna_mini_japanese.pdf

参考文献