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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

依存症、アディクション(嗜癖)の発見と回復に向けたアセスメントと初期介入

依存症

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依存症やアディクション嗜癖)の問題は、いかに発見され、いかに視覚化されるかが重要になります。生活に支障が出ているにも関わらず、なぜ行為を繰り返してしまうのかを悪習慣としてとらえるていく視点が必要になります。今回、依存症、アデディクションの発見と回復に向けた初期介入について、文献を参考にしながらまとめていきたいと思います。

 目次

依存症、アディクション嗜癖)の発見と回復に向けたアセスメントと初期介入

発見

依存症、アディクションの発見には、まずは気付いた人から動いていくことが求められます。これは、本人は行為が自動化されているためです。
それに関わる人物は、学校関係者や職場の人、援助職などが当てはまります。
家族などが相談に動いた場合について、

①本人や自分たちに働く否認や体裁という家族境界を打ち破って問題解決に動き始めた行動である場合と、②問題に振り回されて疲れ果て、愚痴としてふと表現される場合や、自分たちはまだ問題とも思っておらずにただの日頃の風景として当たり前に表現されている場合があります。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P185

とあります。
①では相談という行動に出たことが大きく評価されるべきです。
②では話を受けた人が気づき、行為の違和感を示す中で、問題のアセスメントを行い家族の変化への動機付けを行なっていきます。
日常的なコミュニケーションの中から、深刻な問題が隠れているかもしれないという視点を持っておくことも大切になります。

アセスメントの視点

アディクション行為
アディクション行為自体の支障が出ているか、生活への影響はどの程度か、アディクションに医療が対応しているか

・本人の認識
本人のアディクションへの認識はどうか、理解の程度や深刻さへの自覚

・健康
心身機能に障害がでていないか、またそれらのベースの上でアディクションが起きていないか

・関連問題
アディクションに関連する問題はあるか、その深刻さ、身体への影響、社会生活への影響はどうか

・生活歴
行為の習慣化となったエピソードはあるか

・一次嗜癖
一次嗜癖の部分には何があるか

・イネイブリング
本人がアディクションを行うことを可能にしている要因はあるか

・社会資源
アディクションに対して活用できる社会資源があるか

・暴力性
加害者、被害者、虐待、ハラスメント等の関連性

・違法性
アディクションが違法な行為かどうか

・主訴
アディクションそのものが主訴なのか、別の主訴があるのか

・家族システム
家族関係の特徴家庭での役割、境界線(家族・世代・個人境界)。家族集団の発達と世代伝搬の様子

・最初に動いた人
最初に動いた人は誰か、またどのように動いたか

初期介入

初期介入とは、本人が問題を認めていない段階で、受診や相談へ動くように働きかけることを指します(初期でも認めない期間が数年経っていることもある)。
本人い直接働きかけることを「直接介入」、家族から本人に働きかけることを「家族介入」といいます。

家族介入では、家族はアディクションが性格や意志の問題でないことを理解し、落ち着いている状態のときに働きかけます。
援助職は家族が行動できるようにサポートし、家族に情報提供・心理教育を行います。
本人が問題を認識できることも目指し、そのために本人と問題について話し合うことを支援していきます。
支援のポイントとしては下記のようなことが挙げられます。

・伝えるタイミング・時間・場所を考える
本人が落ち着いて話せるとき、アディクションによって関連問題があらわになったとき、危機が起こったときなどを活用します。直接では伝わりそうもない場合は、手紙やメールを使ってもらうのも日1つです。

・穏やかに、具体的に伝えてもらう
「起きていること」「支障が出ていること」「心配していること」「気になっていること」を具体的に伝えてもらいます。感情的にならないこと、穏やかに伝えてもらうことが大切です。

・問題に気づいていることを伝えてもらう
家族が「あなた(本人)の問題に気づいている」ことを伝えてもらいます。

・回復することを伝えてもらう
アディクションは回復する問題であることを伝えてもらいます。それには、家族がアディクションの回復や変化をある程度信じられていることが重要です。

・愛情とともに、サポートの準備があることを伝えてもらう
あなたを愛していること、そして心からのサポートを準備していることを伝えてもらいます。家族からの介入で大事なのは、この部分をきちんと伝えてもらうことです。苦しい状態におかれていて、責められることの多かったこれまでとは違い、大切に思われている前提で発せられる言葉から、本人は否認を少しゆるめていくことができます。

・何かできることがあるかを聞いてもらう
家族として何かできることがあるかを聞いてもらいます。この働きかけは、本人が自分でできることを引き受けることを意味しています(吟味された助力)。その上で必要ならば、医療期間や相談期間、専門家などの情報を本人に提供するようにします。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P191-192

このようなことは、家族内のコミュニケーションが改善されている必要があります。
働きかけても初期では本人は認めきれないことが多く、家族は変化への行動が薄れてしまいます。そのため援助職は1回ではなかなか変化は起こせないことを理解してもらうことが必要になります。
本人が問題を認めなくても、一度受診してみようかなと思うだけでもそれはかなりの前進です。

直接介入では、相談、社会資源の紹介、機関へつなげること、権利擁護など必要に応じて組み合わせて支援していきます。
その中で、本人の気づきと問題の自覚化、アディクションをやめる動機付けを支援していきます。

援助職は、本人と敵対関係に立つのではなく、アディクションがコントロールできない問題であることを知っている前提で、支援の手を差し伸べたいというスタンスが重要です。そして、具体的な社会資源の紹介や心理教育などのプログラムにつなげられるようにします。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P194

アディクションが違法行為である場合、援助職は社会的統制を行う役割があります。本人の違法行為により被害を被る人がいること、行動の変化させる責任があることを伝えます。また、その話をしてくれたことを評価し、行動の変化が独力では難しいこと、だからこそ一緒に考えていきたいという姿勢を伝えていきます。

引用・参考文献