自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

精神・発達・知的障害とアディクション(嗜癖)、依存症の関係

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アディクション嗜癖)や依存症は、精神疾患発達障害・知的障害など、不健康を背景として生じることがあります。今回、これらの障害からくるアディクションや依存症との関係について、文献を参考にまとめていきたいと思います。

 目次

精神・発達・知的障害とアディクション嗜癖)、依存症の関係

精神疾患アディクション、依存症

精神疾患には統合失調症うつ病などがあり、精神障害を持ちながら地域に暮らすなかで、生活行為のバランスが崩れてアディクションを使用する人がいます。
これには浪費癖、アルコール依存症摂食障害、人間関係嗜癖などが挙げられます。
精神障害の方では、ストレス耐性の低下や脅迫的行為、不安感、健康的な生活を送るためのスキルの乏しさからくる生活のしづらさん対する状況の理解が大切になります。
服薬の副作用で食欲が大きくなったり、口渇により水分摂取量がコントロールできないことなどでの独特のアディクションを持ち合わせていることがあります。このような場合服薬調整の視点が必要になります。
精神障害を有する方のアディクション、依存の問題に対しては、

当事者に問題を返していくスタンダードな対応よりは、当事者の主体性を守りながら、場合によっては本人の了解を得て、積極的な管理(お金・食べ物・酒などの嗜好品)を手伝うなどの環境調整と生活支援が必要になってきます。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P113

うつ病などの気分障害ではうつ状態をカバーするようにアルコールなどのアディクションが薬とともに使用されることがあります。このような場合、アルコール摂取をやめた後にうつ症状が出てきます。また、長期間のアルコール摂取により、うつ症状が併発することもあります。アルコールが関連している場合、回復のためにはアルコールなどの物質嗜癖をやめていくことが必要になります。アルコールは薬物療法の効果を狂わせてしまうためです。
アルコール以外のアディクションの場合、まずは自分を理解することから始めていきます。
うつに関連する自殺では、その前兆として依存症ではなかった人がアルコールを乱用し、SOSのサインになることがあります。自殺対策では、自殺のサインに気づき、声をかけて必要な支援につなげる人の存在が挙げられます。
躁状態アディクションの関係では、

病的な自己拡大感により、浪費や買い物、異性などに走り、生活のバランスを壊します。ただし、症状が落ち着けばこうした行動も落ち着くことが多く、アディクションとはいえません。症状による生活のバランスを壊し過ぎた行動は限定的な悪習慣であり、精神症状の一面として理解することができます。この躁状態のときに体験した嗜癖的快感は学習され、落ち着いてからも残っているようで、その後も時にコントロール不能な行為を続けることがあります。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P114

とあります。この場合、自覚しやすく、自ら環境調整を行っていくことパターンが多くあります。

発達障害アディクション、依存症

大人の発達障害では、ルールを柔軟に考えることが苦手で、本人にとってのこだわりが強いことがあります。そのため対人関係上の問題が多くあり、ここにアディクションや依存症との関連があります。
こだわりが勝ち負けに向くとギャンブルなどのアディクションとなり、食費を切り詰めるこだわりをもつと摂食障害になる可能性があります。人との境界線が不明瞭になり、相手をストーキングする人間関係嗜癖となる場合もあります。
発達障害アディクションの関連がある場合、リハビリテーションではその人のこだわりから、別の支障のないこだわりに変換していくことが必要になります。

知的障害とアディクション、依存症

知的障害では、重度の方では管理された生活環境にある場合が多く、アディクションや依存症となることはあまり起こりません。軽度や境界線の知的障害では、地域生活の中で物質乱用、浪費、パチンコなどの嗜癖を持つ場合があります。
このような嗜癖の背景として、

自己コントロールの弱さや生活技術の未熟さ、状況理解の弱さ、行動の結果を具体的にイメージする力の弱さなど、障害に伴って持ちやすい傾向が関係しています。そのため、欲求に対する衝動的・短絡的な行動に結びつきやすいようです。

対人援助職のためのアディクションアプローチ P115

とあります。
このような場合のリハビリテーションでは、心理教育と行動修正のための認知行動療法が必要になります。やめる、あるいは標準的な所まで行動変容させるための工夫を一緒に考え実践し、結果をフィードバックしながら回復への方向を促していきます。

引用・参考文献