自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

アルコール依存症としらふの心理

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アディクション嗜癖)を使用していないとき、すなわちしらふの際の本人の心理的特徴について知ることは、本人への理解の一助となり、援助する者が相手に特別な感情を抱かずにすみ、本人との関係性の構築に役立てることができます。今回、アルコール依存症としらふの際の心理について、文献を参考にしながらまとめていきたいと思います。

 目次

アルコール依存症としらふの心理

がんばる心理

アルコール依存症の方のしらふでは、アディクションが必要である不快感などの感情を抱えている状態であるため、抑うつ感や空虚感などと向き合うことになります。
アディクションを使用せずにいると、不快な感情の否認から過剰適応した態度と軽躁的な行動になり、「がんばろうとする」心理状態になります。
がんばる対象はやりたいことや好きなことではなく、やらなければならないといった脅迫的なものであることが多くあります。具体的には、リハビリテーションを頑張ったり、自助グループの中で役割を担い仕事をするなどです。
この心理は、がんばっていないといられないというような所から来ています。本人の頑張りを支えているのは抑うつ感や空虚感のため、アディクションをやめ始めた上で過剰に頑張っている人がいたら、それを順調であると保証し、否認の解除に向かわせるようにしていきます。

つっぱる心理

アルコール依存症では他者への依存傾向があり、また自立への葛藤ももっています。
他者への依存を否認することから、他者に対して自分を通そうとする頑固な態度を「つっぱり」と呼びます。つっぱりがみられると、過度に自分の意見を押し通そうとしたり、集団では孤立したりします。
アディクションリハビリテーションでは集団が基本なため、その中でつっぱりが見えたときには、集団への柔軟で適度な依存を目指していきます。
援助者には時につっぱり、時に過度に依存的であったりすることがありますが、援助者はニュートラルな態度をとるようにします。
相手の思いを受けとめながら、自立依存葛藤の振り幅を小さくすることを目指していきます。

高望みの心理

不快な感情群や心の弱っている状態を否認し、がんばり・つっぱりに転じてその態度を支えているのは「誇大傾向=高望みです」。現実の自分を否認し、今は仮の姿であり、本来の自分はこうではないという自己認識を幻想するようになります。そのため、過去の栄光にも焦点を当て、「自分はあの頃こんなにすごかった」「前はなんでもできた」ような話が本人から出てきます。また、極端な高望みに挑戦しては挫折することを繰り返します。

対人援助職のためのリハビリテーションアプローチ P41

援助者としては、高望みに対して、そこに込められた想い・希望や上昇を目指す志を受けとめ、極端な望みを持たなければならないほど今の自分の状態に負のイメージがあることを理解する必要があります。

わりきりの心理

アディクションの問題を認識しながら否認するのには相当なエネルギーが使われます。
アディクションを使う問題(一次・二次的)があっても、問題はないと思い、周囲の人に迷惑をかけても問題はないと思うように、黒を白と捉えることを続けていくと、すべての事において白か黒かでわりきり、白いだけを取り込むようになってしまいます。
良い悪い、役に立つか立たないかというように、どちらかにはっきりさせる傾向があると、対人関係や状況の理解に用いられると生活においての問題が生じやすくなります。
このような場合には、良くも悪くもない、正解はない、グレーゾンなどというような考え方を身につけれるようにしていくことが必要になります。

ほれこみの心理

こちらは大したことをしていないにも関わらずお世辞でもなさそうに言われ、気分良くしていると、一転して態度が変わるといった事がよくあります。
援助職は支援をしてくれる職業のため、「ほれこみ」を起こされる傾向が高くあります。しかし、思い通りにいかないことがあると一転して攻撃的な態度に変わってしまうこともあります。
ほれこみは、本人のなかでの理想の自我が相手に投影されることで惹きつけられている部分もあります。
このことから、援助者は不安定な認知の変化に対応できるように常にニュートラルな対応が必要となります。

引用・参考文献