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作業療法士でもわかる歩行のバイオメカニクス!エネルギー消費編!

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作業療法士でも歩行について詳しくなりたい!と思い、歩行の勉強を始めることにしました。まずは、歩行の基礎となるメカニズムを知ることで、評価や訓練の一助となるようにしていきたいと思います。

 目次

歩行とエネルギー消費

歩行の力学モデル

二足歩行を単純化した力学モデルで表すと、「倒立振子モデル」と考えることができます。倒立振子は「逆立ちした振子」のことを指し、床に支点が固定しており、棒の先端の重りが支点を中心に回転運動をするモデルになります。
これは人の歩行で考えると、支点が足、棒が下肢、重りが重心に相当します。
倒立振子のエネルギーの動きについて、

重力環境下において、倒立振子の回転運動は位置エネルギーを運動エネルギーに変換することによって生じます。

歩行の臨床バイオメカニクス 改訂版 P3

とあり、棒が垂直にある位置では、重りは最も高い位置にあり、位置エネルギーが最も高い状態にあります。ここから重りをわずかに傾けることで、重力により棒は支点を中心として回転運動をしながら倒れていき、位置エネルギーが運動エネルギーに変わりながら重りが倒れていきます。
二足歩行では左右の足を用いながら、重心の上下動が繰り返され、位置エネルギーと運動エネルギーを変換しながら、効率的な運動となっています。
このことから、二足歩行では重力を利用することが重要となり、そのためには機能的な直立立位をいかにとれるかということも重要になります。
機能的な直立立位がとれない場合、人は随意的な筋収縮を戦略として用いなければならず、長距離の歩行を行うと疲労しやすくなってしまいます。

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歩行中の床反力と筋活動

歩行中の筋活動について、床反力ベクトルの傾きと関節の位置関係では、床反力が常に重心の方を向いて下肢の傾きに近いことがわかります。
そのため、床反力は関節から遠く離れることはほとんどなく、平地歩行中であれば、下肢の関節には大きな筋活動が必要でないことがわかります。

歩行と重心移動

歩行におけるエネルギー消費を考えた場合、同じ距離を進むには重心移動が少ない方が効率の良い動きとなります。
重心の上下の移動では、単脚支持で高く、両脚支持で低くなっており、上下の差は2〜3㎝となっています。
また、重心の左右の移動では、左右に動きながら前方移動しますが、左右の差も2〜3㎝となっています。
このことからも、歩行における重心移動の振幅は非常に小さいことがわかります。

歩行の重心移動と支持基底面

歩行中の重心は、歩行周期のうちのわずかな期間を除き、基底面の外にあります。

単脚支持期の基底面は接地している側の足底、両脚支持期では後足と前足を結ぶ狭い範囲である。通常の歩行では踵から接地してつま先まで離地する。したがって、両脚支持期であっても両足の足底をすべて接地した状態ではなく、後足はつま先のみ、前足は踵での接地となるため、実際の基底面はさらに狭くなる。

介助にいかすバイオメカニクス P90

このことから、歩行ではほとんどの時期において不安定な姿勢となっており、歩行が成立するには動き続けることが必要といえます。

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引用・参考文献

歩行の臨床バイオメカニクス 改訂版