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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

地域包括ケアシステムと地域ケア会議ー作業療法士の役割についてー

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先日、和歌山県で開催された「地域ケア会議に資する人材育成研修会」に参加しました。その中で、地域ケア会議での作業療法士の位置付けとその役割について、個別会議での助言を行う際の考え方などを、グループワークを通じて学びました。今回自分の復習も兼ねて、注意点などを整理していこうと思います。

 目次

地域包括ケアシステムと地域ケア会議ー作業療法士の役割についてー

地域包括ケアシステムとは

地域包括ケアシステムについて、

地域包括ケアは、地域住民が住み慣れた地域で、安心して尊厳ある、その人らしい生活を継続することができるように、介護保険制度等による公的サービスのみならず、その他のインフォーマルな社会資源を本人が活用できるように、包括的及び継続的に支援することであり、地域包括ケアを実現するために必要な体制が、地域包括ケアシステムです。

介護支援専門員実務研修テキスト 上巻 P25

とあります。
2025年をめどに地域包括ケアシステムの構築を実現することとなっています。
このことからも、地域のことは、その地域の中で解決していく姿勢が見て取れます。

地域包括ケアシステムの必要性

日本は超高齢化社会の国であり、国の歳出の3割以上は社会保障費(年金、医療、介護)となっています。保険料でまかなえない部分を公費として負担しているのですが、その額が年々増えているのが現状です。
そして今後、2050年には65歳以上の方を1.2人の現役世代で支えなければならない試算となっています。
そのため、介護予防の重要性と、限られた人材をいかに有効活用するかが重要になってきます。そこで、75歳以上を高齢者とすると、2040年では65歳以上の方を3.3人で支えることが可能になります。
現在の社会問題とその対応として
①高齢者の独居・夫婦のみの世帯の増大
②高齢者ケアニーズの増大
認知症ケースの増加
④死亡者数の増加
があります。また、その対応としては
住居の保証、医療保険介護保険、権利擁護・低所得者への支援、家族・親戚・地域住民の協力などが挙げられています。
問題を解決する社会資源が、有機的・効果的・効率的に提供する仕組みの構築と、それを使うためのケアマネジメントが重要になってきます。

地域包括ケアシステムと医療保険福祉介護の今後

個人の抱える課題に合わせて、作業療法士など専門職などによる医療・介護・看護・リハビリテーションが専門職により提供されます。介護予防・生活支援では民間事業者、ボランティア、地域住民などにより提供されるようになるとのことです。
利用者は自発的に健康管理が行えるよう、専門職の助言や教育も重要になってきます。
要支援の方の訪問介護には買い物、調理、掃除が多いそうですが、国はボランティアや配食サービスを導入を進めているようです。民間業者の訪問サービス(クリーニングな、庭掃除)などを使用すれば、今まで訪問介護では行えなかった部分も対応できる可能性もあります。
介護予防と生活支援を一体とし、日常生活総合支援事業を行い、今後高齢者の貧困も予測されているため、ソーシャルワークの重要性も言われています。
本人が住み慣れた地域で継続して暮らしていくには、本人の選択が最も重要視されるべきであり、それに対する本人・家族がどのように心構えをもつかが重要になります。

地域ケア会議について

 地域ケア会議とは、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備を同時に進めていく、地域包括ケアシステムの実現に向けた手法を指します。
内容としては個人に対する支援(個別ケースの検討)と、社会基盤の整備(地域課題の検討)があります。
個別ケースの検討を行う事で、自立支援の視点の定着、セスメント力の向上、利用者の自立の意識を高める関わり方の向上、地域資源や人材を活かすアイデアが豊富になるなどが期待できます。
また個別ケースの検討を通して出てきた課題が、その地域の課題となることもあります。
参加メンバーは、保険者、地域包括センター、外部からの参加者(作業療法士、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、歯科衛生士など)、個別事例に合わせて、サービス事業者、市役所関係者、成年後見候補者などが参加します。

地域ケア会議での助言者としての役割

地域ケア会議でのリハビリ専門職へ期待する助言内容には、「生活機能の予後予測」「できる、しているために必要な援助」「生活関連活動」「リスク管理」「生活障害の原因」などがあります。
ケアマネージャーが利用者の目標を設定するにあたり、課題分析を行いますが、動作のどこが、どのように、なぜできないか、またできることは何があって、それをどのように活かしていけばよいのかという視点が不足しているようです。
そのため、リハビリ専門職は「生活に関する助言」「課題解決のための方策」などを行っていく必要があります。
作業療法士においては、認知機能や高次脳機能などの心身機能、入浴などのADL、調理などのiADL、余暇活動、福祉用具や便利グッズの選定や環境調整などの能力の見極めや支援方法の助言指導が求められています。

模擬練習を通しての課題と感想

はじめに個別ケースの資料を読み込むのですが、与えられた時間が5分と短いです。これは慣れも必要だと感じました。
ポイントとしては、生活機能評価表を中心に、サービス計画の目標、サービス内容との整合性や、自立支援に向けて他にできることはないかを考えながら読み込むと良いのではないかと感じました。
その中で、より早く自立達成に向けてアプローチできること(環境調整、福祉用具の使用)、活動を阻害している要因に関して、もう少し情報が必要なことは考えやすいのではないかと思います。
グループワークでは、デイサービスでの様子などを知り、そこにも生活課題解決に向けたアプローチを提案できないかといった視点、疾患特性(症状、進行性か否か)などによる参加・活動面への影響、転倒の機能レベルでの評価や転倒場面の分析など色々な意見が出て大変参考になりました。

研修を終えて

はじめ、地域ケア会議と聞いて、助言などできるのかと感じていました。
しかし、めちゃくちゃ勉強できる場であり、他職種の意見を聞けることは、利用者の自立支援を行っていく上で、幅がすごい広がるのではないかと思います。
機会があれば参加したい!このような気持ちに変わりました。