自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

構成障害と評価、解釈ー構成が崩れる要素とはー

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高次脳機能障害のひとつに構成障害があります。今回、構成障害の基本と評価、その解釈について文献を参考にしながら整理していきたいと思います。

 目次

構成障害と評価、解釈ー構成が崩れる要素とはー

引用・参考文献

高次脳機能障害を有する人の暮らしを支える 作業療法ジャーナル Vol.40 No.7 2006

構成障害とは

細部を明確に知覚し、対象の構成部分の関係を把握して正しく合成することを要する、組み合わせまたは構成の活動の障害である。

高次脳機能障害学 第2版 P185

とあり、独立性の低い症状でもあり、半側空間無視などがあってもよいとされています。

 

構成障害の症状

図形の模写、ブロックデザインの組み合わせ課題、積み木課題などがうまく行えない症状です。
構成障害による生活障害に決まりきったものはありませんが、その中心となる症状は「視覚対象の位置関係を捉え、空間操作をすることの障害」です。構成能力が必要な日常生活動作としては以下の様なものが挙げられます。

書字

字の形を整えにくい

ハガキに宛名を書くとき、書く場所が定まりにくい

更衣

衣服をうまく着られない

ボタンを掛け違える

衣服をたたむのが苦手

家事

部屋の整理整頓が苦手

布団をきちんとたためない

布団にシーツカバーをかけられない

包丁で等間隔に物を切れない

食器棚に食器を戻すとき、元の位置に戻せない

仕事

パソコンのキー配列が覚えられない

設計図がうまく書けない

地図を見て、現在地と周りの建物との関係がわかりにくい

品物の包装がうまくできない

自動車運転

車庫入れで車幅がわかりにくい

これは考えられる症状であり、必ず見られる生活障害ではありません。

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構成が崩れる要素

構成が崩れる原因としては、半側空間無視、全般的知能低下、分析能力や計画性の問題などが考えられます。
模写課題による構成の誤反応の例としては
①構成要素の省略
②手本の上に重ねる
③回転した向きで書く
④余分な線が書かれる
などがあります。
このような誤反応に対して、途中でどこを書いているかわからない場合は、書き写す対象への視覚的な注意や記憶の保持ができないことに起因するかもしれません。
構成要素の部分から書く場合は、全体的処理が困難で空間的配置に誤りが出てしまっているかもしれません。
あるいは、位置や方向性などの空間認知障害のためかもしれません。
これらを評価するためには、書いた結果でけではなく、書く過程にも注目する必要があります。

構成障害の検査

模写課題では標準高次動作性検査にある透過立方体がよく用いられます。立方体で障害が見られる場合、ベントン視覚記名検査の図版や△◇などの単純図形の平面図にも障害があるか評価します。
また、構成の阻害要因を把握するために、フロスティッグ視知覚発達検査や、Reyの複雑図形などの標準化された検査を用いる場合もあります。
半側空間無視についてはBIT行動性無視検査、知能低下に関しては最低限HDS-RやMMSEを実施します。またコース立方体テストでも構成要素の評価が可能となります。

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病巣

構成障害は右・左半球どちらの損傷でも生じ、後方病巣の他前頭葉損傷でも生じる可能性があり、大脳、または基底核視床病巣であればどの部位でも生じる可能性があります。
右半球の損傷では半側空間無視を伴っている可能性があり、無視がない場合は知能低下を引き起こすような広範な、もしくは左半球を含む機能低下を伴う可能性があります。画像上の主病巣の他、多発性脳梗塞、脳萎縮、脳血流の低下がないかにも注目します。

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