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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

肩腱板断裂術後のリハビリの考え方

腱板断裂

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肩腱板断裂術後のリハビリについての考え方、注意点について、文献を参考にしながらまとめていきたいと思います。

 目次

肩腱板断裂術後のリハビリの考え方

術後約3週まで

術後約3週間は腱板腱部の再断裂が起きないように、装具にて外転肢位を保つ必要があります。この時期は腱板に負担がかかる肩の自動運動は禁忌になります。
疼痛に関してはVASにて安静時・運動時を確認します。また、術創部の疼痛、術部以外の肩甲帯などの疼痛についても確認します。
この時期は術部周辺組織の癒着予防と浮腫の改善が目的となるため、リハビリの際には自動運動ではなく、他動運動にて実施する必要があります。
注意点としては棘上筋、棘下筋は大結節前方に停止するため、同部位の損傷では軽度内旋位で肩甲骨面上での操作が必要になります(外旋位では腱部が伸張位となる)。その際防御性収縮にも注意する必要があります。
装具装着肢位が不良肢位になっていないかも確認し、肩甲骨周囲筋、上腕二頭筋などの過剰収縮の有無も確認します。

術後約4〜6週後

この時期では術部の炎症も落ち着き、疼痛の軽減も見られてきます。
リハビリでは軽度の自動運動を進めていく事になります。その際、肩関節下垂位になると、縫合腱部分に伸張ストレスが過度にかかるため、自動運動では肩甲骨面30°位から上腕骨内旋位での軽度肩外転自他動運動、外旋位での90°位からの外転運動など、疼痛に気を配りながら運動を実施していきます。
背臥位にて両手を組み、肩甲骨面での自動介助挙上運動も行います。その際、大胸筋、三角筋上腕二頭筋などの過剰収縮により、肩甲帯挙上・前方突出、後退・内転が過剰に見られる場合、疼痛が生じやすくなります。
また座位にてテーブルサンディングを行うことも有効です。その際疼痛に注意しながら、動かす範囲を決定していきます。

術後約6週以降

背臥位にて90°以上自動挙上可能になれば、椅子座位での挙上練習を開始します。
疼痛の有無、部位、肩甲骨の動きなどを確認しながら、背臥位と椅子座位での自動関節可動域を確認し、他動関節可動域と比較します。
7週以降は積極的に自動挙上運動を開始していきますが、腱板筋への過負荷となる動作は避けるようにします。
長時間のデスクワーク、上肢挙上位での作業が長時間に及ぶと疼痛が長引くことも考えられます。
肩甲上腕リズムも確認しながら、リハビリを進めていくことが重要になります。

その他注意点

各時期におけるプログラムはあくまで参考であるため、医師との連携をとり、状態に応じてリハビリを進めていくことが重要になります。

参考文献

理学療法ジャーナル Vol.43 No.1