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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

認知症の方の観察による作業遂行分析

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今回は、自立支援型介護につながると思われる作業遂行分析の方法について考えていきたいと思います。ある動作、活動に対して、遂行上の問題点を特定し、支援に必要な箇所、または支援の方法を考えることは非常に大切です。文献を参考にしながら、自然な動作場面での観察における作業遂行分析に焦点を当て考えていきたいと思います。

 目次

認知症の方の観察による作業遂行分析

作業遂行分析の前に!工程と技能の分析

作業遂行分析を行う前には、その動作の工程と技能の分析を行います。
動作の方法、手順は十人十色なのですが、ある程度大まかな工程と技能の分析ができていると、対象者の方に作業遂行の滞りが見られた場合に、遂行を先に進めるための援助が可能になります。歯磨きをする場合の工程と技能の分析について考えていきます。

工程①歯ブラシと歯磨き粉と棚から取る
技能①道具を見つける、手を伸ばす、物をつかむ

工程②歯ブラシに歯磨き粉をつける
技能②適量を判断する、両手でもつ、つかむ

工程③歯全体を順序良く磨く
技能③小刻みに腕を動かす、順序を考える

工程④コップを戸棚から取る
技能④道具を見つける、手を伸ばす、物をつかむ

工程⑤コップに水を入れる
技能⑤蛇口をひねる、水量を判断する

工程⑥うがいをする
技能⑥コップを口まで運ぶ、適量を判断する

工程⑦歯ブラシやコップを洗う
技能⑦両手を使う、水量を判断する

工程⑧道具をしまう
技能⑧道具の場所を見つける、手を伸ばす、つかむ

工程⑨汚れたシンクを拭く
技能⑨汚れに気づく、スムーズに腕を動かす

作業遂行観察のポイント①:工程を順序良く進めているか

作業遂行を完了させるために工程を飛ばしたり、余計な工程が入ったりせずに、順序良く進めているかを観察していきます。
観察のポイントとしては、

・なかなか始まらない ・すぐに手がとまる ・次の工程に移れない

・いつまでも止めない ・別のことをし始める ・隣の人の物に手を出す

・本来の箇所とは違う箇所に作業を施す ・次第にやり方が変わる

・目的に適わない方法で行う ・不適切な順序で行う

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P57

が挙げられます。
この要素が見られた場合、作業遂行に時間がかかったり、仕上がりの結果が不十分なものになります。

作業遂行観察のポイント②安全に動作が行えるか

安全に作業遂行するためには、注意力や判断力、また身体機能的な能力が求められます。
事故につながる例として、

・足のつま先が椅子の脚に引っかかる ・歩く際にバランスを崩す

・座る際に臀部が椅子から滑り落ちる ・熱い物を触る ・熱い物をこぼす

・火を消し忘れる ・火の調節をしない ・刃物を使うときに力の調節ができない

・刃物を使うときに、物を固定するほうの手を置く位置が悪い

・嚥下機能が悪いのに一気に食べる ・食べ物でない物を食べる

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P57

が挙げられます。

作業遂行観察のポイント③動きの滑らかさ

作業遂行の際の、手足、体の滑らかさを観察していきます。滑らかでない場合、遂行完了に時間がかかったり、努力的になってしまいます。また仕上がりの質も不十分となりやすいです。
観察のポイントとしては

・指の動きが拙劣 ・力加減が不適切 ・力を加える方向が誤っている

・動きが緩慢 ・動きが速すぎる ・物の固定が不十分

・物を持つと手が震える ・立ち座りが困難 ・歩行が不安定

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P58

が挙げられます。

問題の特定と援助方法の発見へ

これらの視点で作業遂行をとらえると、その方の遂行能力が把握できるため、自分もしくは相手に説明する際にも非常にわかりやすくなります。
問題の特定も行いやすくなるため、それをヒントに援助方法も考えやすくなります。
作業環境を変える、その人の能力を高めるなど、適切な援助方法を見つけていきます。

参考文献、引用文献