自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

認知症をもつ方へのBPSD緩和に期待!タクティールマッサージ!

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認知症を持つ方へのBPSD(周辺症状)緩和効果があるとされるものにタクティールマッサージがあります。本家は認定資格が必要らしいのですが、その考えを学び、取り入れ実践することも大切かと考え、紹介していくことにします。

 目次

認知症をもつ方へのBPSD緩和に期待!タクティールマッサージ!

タクティールマッサージとは

タクティールマッサージは施術者の手で対象者の手足、背中に柔らかく、包み込むように、密着感をもって、皮膚をゆっくりなでることがポイントで、通常のマッサージとは異なり、人と人との触れ合いを通して癒しの効果を高める方法です。

タクティールマッサージの理論的背景

認知症をもつ方は、記憶障害などの中核症状により不安感、孤独感を感じやすい状態になっています。

認知障害によってストレス閾値も低下しており、少しのストレスでもBPSDを起こしやすい状態にあり、認知症に関連して起こりやすいストレスや不安をタクティールマッサージによってコントロールできれば、BPSDの出現を抑えることができると考えられている。

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P163

またタクティールマッサージはオキシトシンの分泌を促進させるとされており、

タクティールマッサージを受けると皮膚にある触覚受容体が刺激され、知覚神経を介して脳の視床下部に信号が送られ、オキシトシンが分泌される。血液中に分泌されたオキシトシンによって、認知症をもつ人の不安のもととなるコルチゾールのレベルを低下させ、不安感やストレスが緩和されると考えられている。

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P164

と言われています。

秒速5㎝のゆっくりなで

タクティールマッサージは秒速5㎝でゆっくりなでることが推奨されています。これh、人が一番気持ちいいと感じる速度と言われています。
また、ある研究では、

触覚刺激を中枢へ伝える神経繊維のなかでも、有毛部に多く分布するC繊維は「ゆっくりなでる」刺激にのみ反応し、その役割である島への伝達に関連して感情や情動を喚起させる働きがある

認知症をもつ人への作業療法アプローチー視点・プロセス・理論ー P164

という事が明らかにされているようです。

認知症の方への心理的効果

タクティールマッサージにより、その心地よい刺激が「くつろぎ」のニーズを満たす事につながります。また、実施者と認知症をもつ方の心理的な距離を近づける事につながり、愛着や結びつきのニーズも満たしてくれる事があります。
認知症をもつ方同士でマッサージを行えば、携わることへのニーズも満たす可能性があります。他の研究では、BPSDの指標であるBehave-ADの攻撃性、CgA(ストレス)のレベルが有意に低下したとの報告もあるようです。また抑うつの緩和も期待できるとされています。

実施方法とポイント

環境:静かで刺激の少ない場所。周囲からの刺激が入りづらい環境設定。
姿勢:リラックスできる姿勢。座位、臥位など。
方法:
自分の両手で相手の手を包み込み、そのままにして相手の手の感触に注意を向ける。相手は実施者の手の温かさ(温度覚)、包み込まれる(圧覚)感じを感じ取ることを期待する。
両手を密着させたまま、秒速5㎝で中枢から抹消に向かいゆっくりとなでる。このとき、オイルや乳液を使用すると、より心地よく感んじる。

マッサージオイル

自分が普段から使用しているオイルを紹介します。
無印良品で販売されているホホバオイルです。無臭で、滑らかさも抜群で、自然成分による殺菌効果もあるようです。

 参考文献、引用文献