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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

肩関節上方支持組織の癒着と肩峰下圧、夜間痛の評価

夜間痛

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肩関節上方支持組織の癒着が起こりやすい部位として烏口肩峰アーチ、腱板疎部、上腕二頭筋長頭腱周囲がありますが、これらの癒着は可動域制限や夜間痛に影響すること知られています。今回は、肩関節上方支持組織の癒着と肩峰下圧、夜間痛の関係について、文献を参考に知識の整理を行います。

 目次

肩関節上方支持組織の癒着と肩峰下圧、夜間痛の関係

肩峰下圧と夜間痛

夜間痛への対応として、烏口肩峰靱帯の切除術、肩峰下除圧術が有効であったとの報告があります。
腱板筋の浮腫や上方支持組織の癒着、瘢痕化により上腕骨頭や肩峰下周囲の静脈系排動メカニズムの低下が起こると考えられています。そのため骨内圧は上昇しやすくなり、またその下降は緩やかなものとなってしまいます。この骨内圧の調整が機能しなくなることが夜間痛に関係していると考えられています。
その他の要因としては、姿勢の影響があり、座位や立位では上肢に対して重力が作用することで上腕骨を牽引し、肩峰下圧は減少します。しかし背臥位では上肢への下方向の重力は作用しないため、肩峰下圧は下降しにくい状況にあると言えます。

側臥位と夜間痛の関係

側臥位では下側になる肩関節は強制的に内転位となります。そのため上方支持組織の癒着が認められる方では、側臥位をとると、上方支持組織は過伸張位となり、疼痛を引き起こしてしまいます。夜間痛を訴える方が患側を上にした姿勢で睡眠をとるのにはこうした理由によります。

夜間痛が消失する肩関節可動域の目安

上方支持組織の癒着があると、上肢下垂位での肩関節伸展、内外旋が制限されます。
①肩関節伸展と夜間痛が消失する可動域の目安
夜間痛が著明な肩では、ベッド端より下側へ上肢を下ろすことが困難です。夜間痛消失の目安としては伸展15°以上の獲得が必要となります。

②第1肢位での外旋と夜間痛が消失する可動域の目安
夜間痛消失の目安としては外旋24.7°以上の獲得が必要となります。

③結滞動作と夜間痛が消失する可動域の目安
結滞動作の評価としては、橈骨茎状突起が脊椎に到達するレベルを評価します。夜間痛を訴える方では、臀部のレベルまでしか可動範囲がない方もいます。夜間痛消失の目安としてはL3レベル以上の獲得が必要となります。

夜間痛の程度を基準とした分類

夜間痛の評価には、疼痛の有無だけではなく、夜間痛の程度を基準とした分類を用いての評価も行います。
①夜間痛が全くない

②時々夜間痛があるが、目が覚めるほどではない

③毎日持続する夜間痛があり、一晩に2〜3回は目が覚める

④毎日持続する夜間痛があり、明らかな睡眠障害を訴える

参考文献

DVD