読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

日常生活動作に着目した促通反復療法(川平法)のプログラム設定

【スポンサーリンク】

以前、促通反復療法(川平法)のステージ別プログラムの考え方を紹介させてもらいました。今回は、日常生活課題に着目したプログラムの組み立て方を紹介していきます。

 目次

日常生活動作に着目した促通反復療法(川平法)のプログラム設定

目標課題1:更衣動作(上着の着脱)

上着の着脱を困難にする要因

脳卒中による運動麻痺があると、更衣動作を困難にします。その要因として、着る際には

①袖口から前腕→上腕と通していく際に、肘が伸びづらいために途中で袖がつかえてしまう
②上腕→肩まで引き上げる際に脇が開きにくいために、袖を最後まで引き上げられない

が挙げられます。

また脱ぐ際には

①肩→上腕と袖を下ろしていく際に脇が開きにくいために、袖を下ろすことが困難
②上腕→前腕と袖を下ろしていく際に、肘が伸びにくいために袖を下ろすことが困難

が挙げられます。

そのため、上着の着脱を行いやすくするためには

①肘が伸びやすくなる(肘伸展)
②脇が開きやすくなる(肩外転)

の促通が必要になります。また、肩関節や肘関節の運動をスムーズに行うためには、その土台となる肩甲骨の運動も大切な要素になります。そのため、肩甲骨の内外転(上方回旋)の動きも重要になります。

プログラムの組み立て方

①肩甲骨内外転
②肩関節屈曲、外転
③肘伸展

【スポンサーリンク】
 

目標課題2:顔を拭く

顔を拭く動作を困難にする要因

顔を拭く動作を困難にする要因として、

①手を上げていく際に努力的になると肩に力が入り肩が後方に引き込まれ、腕が外側に上がる
②手を顔に近づける際に腕が斜め前方に上がらず体の前に落ちてしまう
が挙げられます。

そのため、顔を拭く動作を上手く行うようにするためには

①肩が前方に出て、腕が体の斜め前に上がる
ことが必要になります。肩を前方に出すのは肩甲骨の動きが重要で、腕を斜め前にあげるには肩甲骨、肩関節、肘関節屈曲の複合的な動きが必要になります。

プログラムの組み立て方

①肩甲骨内外転
②肩関節屈曲・内転
③肩関節屈曲・内転、肘屈曲⇄伸展・外転、肘伸展

目標課題3:コップをつかむ

コップをつかむ動作を困難にする要因

コップをつかむ動作を困難にする要因として、

①手関節、手指を屈曲させる筋肉の筋緊張が強く、手首が反らず指も伸びにくい
が挙げられます。

そのため、コップをつかむ動作を上手く行うようにするためには、

①手首が曲がり指が伸びるようになりコップをつかむ
②手首が反り指が伸びるようになりコップをつかむ
が挙げられます。理想的な動作は②になります。

プログラムの組み立て方

①手指屈曲を伴う手関節掌屈(自他動運動)⇄手指伸展を伴う手関節背屈(自他動運動)
②前腕の回内を伴う手関節背屈
③手指伸展位での手関節背屈

目標課題4:薬袋を持つ

薬服を持つ動作を阻害する要因としては、

①親指が伸びず人差し指の側面との間に隙間を作れない
が挙げられます。

そのため、薬袋を持つ動作を上手く行えるようにするためには、

①親指が外側に水平に動く
が挙げられます。

プログラムの組み立て方

①母指掌側外転
②母指橈側外転

動作分析、評価からプログラムの立案を!

何よりも大事なのは目標とする動作の分析と、その動作を阻害している要因を見つけることです。そこが把握できると、動作を行うために必要な動きがわかるため、プログラムが立案しやすくなります。患者様が目標であったり重要に感じている動作は様々です。そのため、どんな動作でも分析できる視点が必要であると感じています。
また川平法だけでは不十分なところもあるため、筋肉レベルでも評価を行い、単独収縮を促したり、複合的な動きを促す必要も感じています。

参考文献