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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

失行のリハビリテーションのための知識の整理

失行

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今回は失行について知識をまとめることにしました。

 目次

失行のリハビリテーションのための知識の整理

失行とは

定義

中枢神経の障害により学習された意図的行為を遂行する能力の障害。その動作は目標の行為とは一部あるいは全部が違っている。
同じ行為でも出来るときとできない時があり、謝り方が一定ではない。

失行の除外

・運動障害:動作を行う筋の麻痺、失調、不随意運動など
・失語:理解の障害
認知障害:視覚失認、触覚失認、視空間性障害(半側空間無視
・重度認知症、全般性注意障害・感覚、視覚フィードバックの障害

基本的に右利きでは左半球損傷で起こり、左右の上肢に症状がみられる。
失語症との合併が多く見られるが、独立して生じうる。

症状

スクリーニングテスト

・さようならと手をふる
・おいでおいでをする
・兵隊の敬礼をする
・歯ブラシを持ったつもりで歯を磨く真似をする
・櫛を持ったつもりで髪をとかす真似をする
・ドアに鍵をかける真似をする・金槌を持ったつもりで釘を打つ真似をする

*まず口頭命令。うまくできない場合模倣させる。
*失語による理解障害があるの場合、物品やその写真を示す。

課題遂行の一般的特徴

・口頭命令よりも模倣が簡単
・物品を使う真似よりも実際の使用の方が簡単
・検査場面よりも日常場面の方が簡単

*口頭命令よりも模倣で行いにくい場合や、真似ができて実際の使用が困難な場合も有る。

検査、評価

注意点

・失語の理解障害により行為ができない可能性を無くすことが重要。
・口頭命令で失語あるがそれらしい動作が可能であれば指示理解可能と推定できる。
・動作を行わない、何をしてよいか当惑している場合:
 道具使用であれば実物や写真を示し、模倣も行う
・言葉で模倣するよう伝えてもわからない場合:
 検者が患者以外の者に模倣させている様子を見せるなどして要求を理解させる
・口頭命令が理解できているのに動作を誤る、模倣が上手くできなければ失行と判断

検査内容

象徴的行為:
口頭命令と模倣を実施する。「兵隊さんの敬礼」、「さようならと手を振る」のようなもの。

道具使用のパントマイム:
口頭命令と上手くできない時には模倣を実施する。「金槌で釘を打つ」(道具とその作用対象をイメージする)、「櫛で髪をとかす」(道具と自己身体が作用対象)のようなもの。
口頭命令では「歯ブラシを持ったつもりで歯を磨く真似をしてください」と指示する。
指を物品に見立てる(人差し指を歯ブラシに見立てるなど)場合、「◯◯を持ったつもりで」と強調する。
失語で理解不十分な場合、道具の実物や写真を見せる(見せる時間は短く、遂行時には隠す)。

道具の使用:
パントマイムで用いた行為と同じ動作を実際に道具を使用して行う。

失行検査の誤反応分類

誤りがある動作を具体的に記載し、おおまかに時間的誤り、空間的誤り、概念的誤り、保続のうちどれが目立つかを把握しておく。

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無意味ジェスチャー

無意味な手と上肢の姿勢の模倣(頭部やその部分と手との位置関係、手の向き)。手指の形の模倣(チョキなど)。

ジェスチャーの認知

失行のリハビリにおいて、ジェスチャーを手がかり刺激にすることがあるためその認知を検査しておくことは有効。口頭命令や視覚提示で身振りを遂行することをパントマイム、パントマイムや姿勢を提示する場合をジェスチャーとする。

ジェスチャーの呼称:他者が行うパントマイムを呼称
ジェスチャーの理解:他者がパントマイムを行うのを見て、対応する物品を選択
ジェスチャーの識別:道具の使用に適切表現しているものを他者が行う複数のパントマイムから選択。正当以外の選択肢には運動の誤り、上肢の方向の誤りを入れる。

パントマイムでの失行と日常生活動作の関連

パントマイムで失行を認める場合、食事動作での誤反応が多く、入浴、排泄、整容動作で介助量が多いという報告がある。

一般的には、パントマイムを失行の鋭敏な検査と捉えて、空間的・時間的誤反応を示す場合を(観念運動)失行と捉えてよさそうである。失行患者で道具の使用の方が容易であるのは、触ることによって道具の特徴的機構がわかり、対象物との関係から動作の位置や距離も規定されるためであるという説明がある。

高次脳機能障害学 第2版 P67

失行の病巣

上肢の失行は左半球損傷で起こる。

道具使用のパントマイム

・道具使用のパントマイムの障害は下前頭回、隣接する島、中心前回の関与が言われるが、頭頂葉でも起こることはある。
・パントマイムでは左頭頂葉が賦活されると言われている。

道具の使用

・縁上回の関与。
・中前頭回後部を中心とする領域は、頭頂葉病巣での道具使用の障害を悪化させる可能性あり。

無意味ジェスチャー

手の姿勢(位置・向き)の模倣障害は、左半球の下頭頂小葉と側頭ー頭頂ー口頭接合部を損傷する後方病巣と関連する
〜以下省略〜
一方、、手指の形の模倣障害は下前頭回の弁蓋部を含む前方病巣と関連するという。

高次脳機能障害学 第2版 P70

参考・引用文献