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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

肩関節関節包、靱帯の知識と評価

肩関節

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肩は複雑です。勉強すればするほど奥が深くて悩みます。様々な文献を読む中で、知識の整理と実践をすることの大切さが身にしみます。今回は肩関節の関節包、靱帯の知識を整理し、その評価方法を知ることで治療に役立てれば良いと思います。

 目次

肩関節関節包、靱帯の知識と評価

関節包の役割

①関節を安定させる

②関節液を産生させて、関節軟骨に栄養を供給する

③関節の位置や動きを探知する高感度センサー

 パチニ小体:振動刺激

 ルフィに小体:関節内圧の変化、関節の位置

 自由神経終末:侵害性のストレス

 関節包が損傷されると誤った関節運動を引き起こしてしまう

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(出典:よくわかる 肩・首関節の動きとしくみ )

肩関節の靱帯

・関節上腕靭帯
関節包は関節上腕靭帯により補強されている

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(出典:大阪府作業療法ジャーナル)

a上関節上腕靭帯 b中関節上腕靭帯 c下関節上腕靭帯(前方線維) d下関節上腕靭帯(後方線維)e.weitbrecht孔:関節内から肩甲下滑液包へ交通している。拘縮例では閉塞し、内圧亢進により運動時痛と可動域制限を引き起こす

 

a上関節上腕靭帯
上腕二頭筋長頭腱前方の関節唇から上腕骨小結節に付着する。上肢を下垂した肢位で緊張し、外旋運動を制御する。烏口上腕靭帯とともに上腕骨の下方変位を制動する

b中関節上腕靭帯
関節上結節と前上方関節窩から上腕骨小結節へ走行する。下垂位から軽度外転位での外旋運動で緊張する。肩関節30〜60度外転位で骨頭の前方移動を制御する

 c,d下関節上腕靭帯
前方線維は前方関節唇から小結節下方に、後方線維は後下方関節唇から上腕骨解剖頚下部に付着する。前方線維主に肩外転位での外旋運動を制限し、この肢位における骨頭の前方変位を制動す る。後方線維は肩外転位での内旋運動を制動し、屈曲時に骨頭の後方変位を制動する。肩後方から後下方での拘縮は屈曲時に骨頭の下方への滑りを制限し肩峰下でのインピンジメントにつながる可能性がある

烏口上腕靭帯
烏口突起背側から上腕骨大結節・小結節に付着。下垂位での外旋・伸展・内転運動時に緊張し、骨頭の下方変位を制動する。小胸筋の一部が靭帯として入り込んでおり、緊張亢進により外旋制限をきたすことがある

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(出典:よくわかる 肩・首関節の動きとしくみ)

回旋筋腱板
腱性部分は関節方と一体となり骨へ付着する。そのためこれらの筋に短縮や緊張亢進を認めると、関節包にもその作用方向への緊張を認め、可動域制限につながる

関節包、靱帯の評価

原則:関節包、靭帯を上下、前後の4つに分け、上肢下垂位では上方要素が、挙上位では下方要素が、外旋位では前方要素が、内旋位では後方要素が緊張する

◯下垂位での評価

下垂位外旋で前上方の要素が緊張するため、前上方の関節包、上関節上腕靭帯、中関節上腕靭帯烏口上腕靭帯に拘縮の可能性。下垂位内旋で後上方の要素が緊張するため、後上方関節包に拘縮の可能性。

*肩の内転制限がある場合、下垂位で強い痛みと制限を認める場合あるため体側までの可動域を 有するかの評価が事前に必要

 ◯外転位での評価

外転外旋位では前下方の要素が緊張するため、前下方関節包、下関節上腕靭帯前方線維に拘縮の可能性。外転内旋位では後下方の要素が緊張するため、後下方関節包、下関節上腕靭帯後方線維に拘縮の可能性
45度外転位では上下の関節包の緊張は一定で、この状態で外旋・水平伸展すると上腕骨は前方変位し、それを中関節上腕靭帯が制動する
肩屈曲、内旋位では下関節上腕靭帯(後方線維)が緊張し、上腕骨頭の後方変位を制動する

◯水平内外転での評価

肩甲骨は前額面に対し約30度傾斜しているため、この面より水平内転した位置では後方の、水平外転した位置では前方構成体の緊張が高まる。肩後方に拘縮がある症例に水平内転を行うと肩前面に烏口突起と小結節による烏口下インピンジメントに伴う痛みを認める場合がある

 ◯上方支持組織の評価

肩上方支持組織(烏口上腕靭帯含む肩上方から前方の組織)は伸展・内転・外旋で緊張が高まる(伸張される)。そのため肩上方組織の拘縮評価では側臥位にて肘関節伸展位で肩伸展・内転可動域を測定する。この伸張肢位のストレッチは腱板と肩峰下滑液包の癒着剥離、夜間痛を呈する症例に有効

 ◯指椎間距離

結滞動作の評価指標。結滞動作は伸展と内旋の複合動作で、烏口上腕靭帯を含む上方支持組織と後方要素の柔軟性が関与している。第7頚椎棘突起から母指先端までの距離を測定する

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