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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

脳卒中片麻痺の手の運動麻痺に対する低周波治療器の使い方

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今回は脳卒中片麻痺に対する低周波治療器(市販品)の使い方、またそのポイントを紹介していきます。
脳卒中になられた方は、症状として運動麻痺や感覚障害などが表れます。現在の医療機関等でのリハビリにおいては時間の制約もあり、運動麻痺回復には本人様の自主トレーニングも重要な要素となってきます。
低周波治療器を用いることで運動麻痺回復の一助となる可能性があり、その正しい使用方法を理解し、実践していくことが重要になります。

 目次

脳卒中片麻痺の手の運動麻痺に対する低周波治療器の使い方

低周波治療器とは

低周波治療器の原理や仕組みについてこちらの記事に解説していますので一度ご覧ください。

happyhealth.hatenablog.com

手の運動麻痺の回復について

一般的に、脳卒中を発症された場合、初期に運動麻痺が重度であるとその回復は最小限にとどめられると言われています。
また発症後1ヶ月程度で握力測定が不可能な場合も回復がおこりにくいという報告もあるようです。
軽度から中等度の運動麻痺の方場合、腕や手を何度も動かす反復的エクササイズや、具体的に獲得したい動きの練習を行う課題指向的エクササイズが有効であるという報告があります。
運動麻痺がある手を積極的に日常生活の中で使用できる方では、機能回復もより長い機関でみられる印象があります。このような回復過程には、腕の使用に反応する神経系の再組織化がみられていることを表しているのだと思われます。
手の運動麻痺の回復に関しては様々な報告がありますが、重要な点は実施されるトレーニングの量とそのタイプ、強制的にでも運動麻痺の手を使用できるかということになります。また運動麻痺がない手が「自分の唯一使える手」として脳に再組織化されるのを防ぐことも重要です。

腕と手の使用に関する運動要素

脳卒中片麻痺では筋出力の低下、運動のタイミングや協調性の低下などの問題があり、日常生活では使いづらい腕、手になっています。また肩の痛みや動かしやすい方の手(非麻痺側)の日常的使用により、さらに麻痺側の手の機能低下を招いてしまいます。

リーチ動作(例えば目の前にあるコップに手を伸ばしていくような動き)において重要な運動要素は肩の屈曲(前に肩を挙げる)、外転(外に肩を挙げる)、外旋(腕を外に回旋させる)、肘関節伸展(肘を伸ばす)になります。
また手の操作に関しては手関節の伸展(手首を反る)、指の屈曲、伸展(指の曲げ伸ばし)、内外転(内、外への開閉)が重要な要素になります。
このうち、市販の低周波治療器を用いて運動の反復練習が行いやすいのは肩の屈曲、伸展、肘の伸展、手関節の伸展になります。

脳卒中片麻痺者の肩の痛みと亜脱臼について

脳卒中片麻痺者のトレーニングにおいて、肩の痛みについては注意して行っていく必要があります。肩の痛みに関しては、はきりとした原因は特定されていませんが、様々な要素が重なり合い痛みが出現すると言われています。また、肩関節の亜脱臼を放置すると、周辺組織が牽引され、炎症を起こしやすくなり痛みにつながってしまうという考えもあるようです。肩の痛みと亜脱臼については、以下の記事を参照してください。

happyhealth.hatenablog.com

happyhealth.hatenablog.com

低周波治療器の使い方、パッドの当て方

低周波治療器のメリットは発症して早期の段階で自分の意思で腕を動かすことができない方でも電気刺激により反復して運動が行えることです。

低周波治療器の禁忌事項として、心臓ペースメーカーを使用されている方は使用しないでください。またけいれん発作をおこした方、妊娠中の方、皮膚疾患がある方、悪性腫瘍がある方は医師と相談の上使用するようにしてください。皮膚の傷や瘢痕、感覚が全くない部位への使用も控えてください。

1セット15分を2セット、1日午前と午後で使用してください。
低周波での筋肉の動きに合わせて、自分でも動かそうと意識しながら力を入れることが大切になります。
必要以上の強さや回数を行うと電気火傷を引き起こす場合があるため注意が必要です。

手首、指の伸展

①手のひらを下に向けテーブルに乗せます。肘の端にパッドを1枚、指1本分あけてもう一枚パッドを貼り付けます。
強さは手首と指か軽く伸びる程度にしてください。

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肘の伸展

①テーブルに腕を乗せ、肘の裏面の端と脇の腕の境目(上腕三頭筋)にパッドを貼ります。
強さは肘が軽く伸びる程度にしてください。

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肩の屈曲

①肩の骨(肩峰)のやや下の部分の前後にパッドを貼り付けます。
強さは軽く肩が前に上がる程度にしてください。

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肩の外転

①肘を曲げて肩に手を回し、指先が肩にふれる部分にパッドを貼ります。
②肩の骨(肩峰)の下にパッドを貼ります。強さは軽く肩が横に上がる程度にしてください。

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