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自分でできる体健やかブログ

リハビリ専門職(作業療法士)の私が、肩こり、肩の痛み、腰痛、膝痛、骨盤トレーニングなど、「自分でできる」をキーワードに対策方法を伝授します。

腰痛を自分で治すためのマッケンジー体操(体操方法編)

腰痛

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前回、前々回と腰痛の知識の整理から椎間板性腰痛、椎間関節性腰痛の判別方法を紹介してきました。今回はマッケンジー体操の実際の行い方を紹介していきます。

前回の記事で判別テストを行い、最終判定にはマッケンジー体操の体反らし体操、前かがみ体操を行うことを説明しました。

腰痛を自分で治すためのマッケンジー体操(腰痛の原因診断編) - 自分でできる体健やかブログ

この判定の際に腰痛が楽になる、運動制限が改善されるのであれば継続してマッケンジー体操を行うことを強くお勧めします。 体操中は呼吸を止めないように行いましょう。

目次

マッケンジー体操

体反らし体操

この体操が適用できる方は前回記事の判定①、③の方で、体を後ろにそらした時に腰の痛みや運動制限が見られる場合です。
この体操はうつぶせになり腰を反らせていきますが、慢性腰痛を抱えている方にとっては大変しんどい姿勢になります。またぎっくり腰で急激に痛みがつよくなった場合には腰を反らせるなんて考えられないと思う方もいるかもしれません。
しかし、ぎっくり腰を含む椎間板性腰痛を自分で治すにはこの体反らし体操が非常に有効なのです。はじめは恐怖心もあると思いますが、できる範囲から体反らし体操を行うようにしてください。

体反らし体操の方法

①うつぶせに寝る
両手を体の横にリラックスして置き、顔は左右どちらかに向けます。
この姿勢のまま何度か深呼吸をして、5分程度リラックスした状態でいます。

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はじめ痛みが強くても、時間経過とともに痛みが和らいでいくのを感じることができると思います。痛みが落ち着いてきて、心地よくなってきたら体から力を抜いて、もっとリラックスさせます。ポイントは息を吐き切ることです。
腰が痛くてうつぶせがどうしてもできない場合には、枕、クッション、布団などをお腹の下に入れて行ってみて下さい。痛みが落ち着いてきたら、高さを低くしていきうつぶせ姿勢に近づけていきます。

②肘立てうつぶせ姿勢
①の体勢から肘を曲げていき、床に当て肩の下で立てます。この姿勢で息を吐き切る事を意識しながら深呼吸し、5分程度リラックスした状態でいます。

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この体操をする前は、必ず①の体操から始めて下さい。最初から大きく体を反らせずに、徐々に反らしていきます。腰に強い痛みがあると、体を反らした際に下腹部が地面から浮いてしまう事があります。その場合痛みが徐々に和らいでくると自然と下腹部が地面についてくる事が多いです。
腰の関節が固くなりすぎていると、どうやっても下腹部が地面につかないこともあります。その時には胸のところにクッションなどを当て、ゆっくり体重をかけながら柔らかさを取り戻していきます。

③うつぶせで体を大きく反らせる
①の体勢から顔を前に向けます。両手を腕立て伏せのようにし肩の下に置きます。肘を徐々に伸ばしていき上半身を起こしていきます。できるだけ体を反らせるように息を吐きながら腕を伸ばしていきます。この過程を10秒程度かけて5回行います。

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筋力や持久力が低下していて腕立て姿勢が取れない方は無理をしないで下さい。
腰が痛いと下腹が地面につかないこともありますが時間経過とともに痛みが和らいでくると、リラックスできるので下腹は地面についてきます。
徐々に腰を大きく反らすようにしながら、慣れてきたら10回程度行えるようになると良いでしょう。

体反らし体操と腰痛解消の仕組み

椎間板性腰痛(椎間板ヘルニア含む)は、腰椎の前弯が失われることで椎間板に過度の負担がかかり、椎間板内の髄核という組織が後方に移動したり、飛び出したりすることで起こります。
腰を後ろに反らす動作を行うことによって、腰椎の前弯を取り戻すことで椎間板への負担が減り、腰痛解消につながっていくことになります。
この体操のポイントは、中途半端に反らすよりも、自分が行える最大限の範囲で腰を反らせることにあります(無理はしない範囲で)。

前かがみ体操

この体操が適用できる方は前回記事の判定②、③の方で、体を前に倒した時に腰の痛みや運動制限が見られる場合です。前かがみ体操は椅子を使用します。椅子はどのようなものでも構いませんが、自分の足が地面につき、しっかり安定した座りやすい椅子が良いでしょう。

前かがみ体操の方法

椅子に座り、肩幅よりやや広めに足を開きます。
体を前に倒し、息を吐きながら両手でそれぞれの足首を持ち、できるだけ腰を曲げていきます。これを5回繰り返します。

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無理をせず徐々に腰を曲げる範囲を広げていってください。行っているうちに腰の痛みが楽になったり、腰がリラックスできてくるのを感じれると思います。

効果が期待できる時間、回数

腰痛がある方は、だんだんと腰の重さを感じていくことが多いと思います。そんな時にもマッケンジー体操は効果を発揮します。そのため、普段座って仕事をすることが多い方は1〜2時間おきに1度体操を行うと良いでしょう。しかし、職場等でうつぶせにはなかなかなれないと思うので、立ってできる体反らし体操を紹介します。

①足は肩幅に開いて、背筋を伸ばして立ちます。両手を腰に当て、親指をお腹側に残し、残りの指で腰をつかみ支えます。
②両手で腰を支えながら、膝を曲げずにまっすぐに背中を伸ばしながら体を後ろに反らせます。

後ろに倒れないよう注意してください。

いつまで行うのか

マッケンジー体操を行うことで痛みが完全になくなってしまうこともあるかもしれません。あるいは痛みが軽くなる、痛む範囲が狭くなるといったこともあるかもしれません。痛む範囲が狭くなってくる場合、痛みが腰の中央に集まってくることが多いのですが、これを「痛みの中央化」と呼び、この状態になると2〜3日で痛みが急に楽になり、3日ほどでほぼなくなってきます。
しかし、痛みが取れても予防目的でマッケンジー体操を行うことをお勧めします。
腰椎前弯の消失は普段の椅子に座っている姿勢などの日常生活習慣が原因となっているからです。

マッケンジー体操を中止する場合

マッケンジー体操を2週間続けても効果がない場合、マッケンジー体操は適応ではないと考えてください。
体反らし体操で効果がなかった場合試しに前かがみ体操を、前かがみ体操で効果がなかった場合試しに体反らし体操を行ってみてください。それでも効果がみられない場合は整形外科への受診をお願いします。
マッケンジー体操を行って神経症状(足のしびれ、足の痛み)が出た場合、危険な腰痛である可能性が高いため、すぐにでも整形外科への受診をしてください。

体反らし体操で片方に痛みが残った時の対処方法

体反らし体操を行い痛みは改善傾向にあるが腰の片側に痛みが残っている場合には、腰をずらして行う体反らし体操を行ってみてください。

①まずうつぶせに寝て数分間リラックスします。
②うつぶせで腰を痛む側と反対に10センチ程度移動させます。この状態で5分程度リラックスします。
③腰をずらした状態をキープしながら、肘を立て5分程度維持します。
④腰をずらした状態をキープしながら、肘を伸ばして上半身をできる限り大きく反らしていきます。

基本は体反らし体操の方法に腰を痛い方と反対側に移動しているだけです。例えば右の腰に痛みが残っていれば左方向に10センチ程度腰をずらし行います。

きっくり腰の場合

ぎっくり腰になると急激に腰に痛みが出ます。ぎっっくり腰の場合、通常2〜3日安静にしていると痛みは引いて楽になってきます。1〜2週間経っても激しい痛みが残っているのであれば整形外科での診察が必要になります。
痛みが和らいできたら、一度うつぶせになってみましょう。
ぎっくり腰の方は腰が曲がったようになっているため、うつぶせになることで曲がった腰が伸びていくのを感じることができると思います。そうなると痛みも取れていきます。
うつぶせで落ち着いてきたら、体反らし体操のうつぶせで肘を立てる、うつぶせで体を大きく反らせる体操を行うことで、さらに腰を伸ばしていきます。
また、応急処置としてお勧めのコルセットの巻き方がありますのでこちらをご参照ください。